「未練」を払拭して前へ進むためにコンサルへチャレンジ。思いを整理し、念願の外資戦略に内定
「もう一度、外資戦略ファームに挑戦してみてもいいのかもしれない。」
そんな漠然とした思いが生まれたのは、30代を迎える寸前のことでした。
新卒時の就職活動時は就職偏差値のみを会社選択の軸として行ってしまいました。コンサルへの魅力を感じつつも、ネガティブな印象もあった為、業界研究や就職活動をやり切ることなく志望対象から外しました。
最終的には大手総合商社からの内定をいただき入社しました。妻帯もし生活が安定していたものの、知人がコンサルティングファームを経てスケール大きく活躍している状況を各種記事において見るたびに、コンサルティングファームへの「未練」が残っていることを自覚し、「その先の世界を見てみたい」という憧れも蓄積していきました。結局、商社を3年で退職しメガベンチャーに飛び込んだのも、そのような気持ちが背景にあったと思います。
メガベンチャーでの仕事は思い描いたものとは異なり、短期で離職して現職に転じました。そんな過程でも続けていたボランティアでの経験を通して自分自身の未熟さに気が付き、至らなさを認識していく中で、「逆に言えば今であればこそコンサルタントとしての価値創出に挑むに足るかもしれない」と考えました。
「価値の創出」と言いながら何を実現したいのかは漠然とした部分がありましたので、新卒時や初回の転職時のような他者評価に甘えた自尊心維持のための選択ではないのかと、自問自答は繰り返していました。加えて、転職失敗経験があるゆえに初回の転職よりもリスクが大きくなることも理解はしていたものの、今回挑戦しなければ一生後悔するだろうとの思いから、行動を起こすに至りました。
いわば次のライフステージに進むにあたってのケジメとして、「未練を解消したい」という動機が根底にあり、コンサルティングファームへの転職が叶ったとしてもその先のキャリアのイメージは全く具体化されていませんでした。そんな状態でコンコードのホームページより登録してお会いしたのが落合さんでした。
落合さんとの出会いと得られたサポート
未練を解消し後悔を残さないようにするため、志望動機の言語化やケース面接に一定の自信を得るまでには、初回の面談から内定を頂戴するに至るまでに2年弱の時間がかかりました。その過程では次のようなサポートをいただきました。
①志望動機の練りこみ
②ケース面接を含む模擬面接
③応募先候補・応募順の提案とスケジュール調整(10社以上に応募)
④面接メモを通した改善ポイントのフィードバック
⑤オファーを頂戴する前後の会社選択においてのディスカッション
志望動機の練りこみ
サポートの中でも非常に代えがたかったのは、志望動機の練りこみです。転職によって何を実現したいのか、地に足の着いた動機を掘り起こし、「未練」を「前向きな表現」に変えるだけではなく思考の指向性すらも切り替えて体になじませる必要がありました。面接官に伝えることを前提にした志望動機の洗練化に限らず、自分の本音を深堀りして言語化し同定したうえで、私が私自身の真意を突き止めることにもご協力を頂戴しました。
具体的には、面接対策の中で、本音は本音として聞き置いた上で、深めるべきポイント・考える軸を示していただき、私の意を汲み取りつつ誤解を生まない表現のご提案をいただくこともありました。壁打ちにもお付き合いをいただき、ビヘイビア面接において語るべくもないような深淵に踏み込んだ自己分析にまでご協力いただきました。また、長期目線でのキャリア全般についてのご見解をベースに(現職への留任も選択肢として挙げつつ)、様々な視点から自分の思考を深堀りするお力添えもいただいたことで、人生の中でのキャリアの位置づけの認識を深める機会にもなりました。
こうしたご支援のおかげで、連綿と繋がっている自分史の中で今回の転職活動をどのように捉え、何を目指して転職しようとしているのか、自分が本音で語れるような意思を作り上げることを含めて、構成することができました。表面的な合否の如何を問わず、今回の転職活動を通して自らのキャリア選択に納得したいという私の意思を尊重していただいたと感じています。
また、自分の中で思考を煮詰める時間も少なからず必要であったところ、辛抱強くお待ちいただいたり、リマインドや激励のメッセージで時には発破をかけていただきました。仕事と日常生活に忙殺される中でも、転職活動にかかる問いを頭の片隅に置き続ける為のペースメイクをしていただきました。
ケース面接を含む模擬面接
社会人の転職活動では、新卒時のようにビジネスケースを出し合ったり、自分の願望を明け透けに語りあう時間を友人に作りだしてもらうのは容易ではありません。模擬面接の機会は面接本番に向けた非常に貴重な機会でした。ケース一つ一つの具体的な改善点に加えて、その根本にあると思われる思考のクセを意識できるようになるキッカケも数多く頂戴しました。
フレームワークという程ではないものの、現職で答えのない問いに挑む際にも活用できるような思考の基本的な順序にまで落とし込むことができました。
応募先候補や応募順の提案とスケジュール調整(10社以上に応募)
業界の外部からではファーム間の相違点についての解像度が低く適切な比較がままならないものです。面接に本気で取り組める応募先として、相性のよさそうなファームと、それらの応募順についてもご提案をいただいたのは、選社軸が固まっていない中で非常に心強いサポートでした。
また、転職活動の後半から終盤においては多数の企業に同時に応募していました。応募企業からのスケジュール督促や志望度・他社状況の照会も多く、業務を縫っての活動の中、精神的・体力的な限界も感じましたが、回答内容のご提案までいただくといったご助力を頂戴しました。志望動機を練りこむ過程で本音の部分まで深くお話を聞いてくださったこともあり、全幅の信頼をもってお任せすることができていたと感じています。
面接メモを通した改善ポイントのフィードバック
面接の後にはメモを送付させていただき、面接官のご反応や私の解釈や感情も含めて共有させていただきました。その都度、改善点を具体的にお示しいただきました。コメントをいただくことでケース面接の出来を客観視でき、志望動機についても自分の面接対策の充足度を推し量ることができました。
また、芳しくない面接の結果を受けて動揺してしまったこともありました。その際には自分の中だけに留め置けず吐露した心情までも受け止めていただいた上で、激励の言葉を頂戴したこともありました。キャリアは自らで答えを作り出すしかなく孤独と向き合う必要があるのは承知の上ではあるものの、面接における応答の改善だけでなく、キャリアについて妥協せず向き合い続けるモチベーションの維持の点でも多大なご支援を頂戴しました。
私の転職の着地と、お勧めする理由
上記のようなサポートをいただき2年弱に亘って継続した転職活動の結果として、最終的に外資戦略ファームを含む6社からオファーを頂戴することができました。
オファーを頂戴する前後の会社選択においてのディスカッション機会
大手総合商社からの転職時の決断が甚だ浅慮であった経験から転職に対して慎重に思う面もあり、オファーを頂戴したことを契機に、転職という意思決定が他者の評価に踊らされたものになっていないか、その選択を正解にするだけの努力を払うことをコミットしきれるかと改めて自問自答を続けました。最後の意思決定にかかるまでの過程においても、私の感情を聞き置いていただいた上で、各社の特徴やご見解もお示しいただきながら、ディスカッションの機会を幾度も頂戴しました。また、コンコード社内の外資戦略ファーム勤務経験のある方との面談設定を落合さんからお申し出いただきました。(その方からは、万一今回の転職が失敗に終わってしまったとしても後悔しない選択肢を選ぶという方法論をお示しいただきました。)
そうした長いディスカッションを経て、希望的観測も含め自分の信じる価値に少しでも近づくためという目的に加えて、新しい環境で付加価値を生み出すようになれるかどうかはこれからの努力次第であり引き続き自分の未熟さに向き合って努力し続けようという意思をもとに、外資戦略ファームのオファーを受諾することに致しました。
こうした決意に至ることができたのは、私のペースに合わせつつも、時には耳が痛いこともお伝えいただけるような確かな哲学をもって、辛抱強くアドバイスと支援とを下さった落合さんのお力添えあってこそでした。自分自身の覚悟が不十分な中でも、安心して、信頼してお任せできたのは、戯言的な深淵の自己分析にまでお付き合いをいただいたからこそであったと思います。オファーを頂戴できたという今回の転職活動の表面的な成功に限らず、キャリアという人生の一大要素を作り上げていく過程において、コンコード社、ひいては落合さんにお会いでき、サポートを頂戴できたことは非常に恵まれた機会であったと感じてなりません。
転職を考えている方におかれては、業界各社の情報収集という観点でも、キャリアの相談に乗っていただくという観点でも、内定の獲得の成否という表層に留まらず、自らの思念を深堀りして一定の決断をするために、最高のサポートをいただけるコンコード社に一度お問い合わせされてはいかがでしょうか。
末筆になりますが、落合さんを筆頭としたコンコード社のみなさま、非常に長期間で遅々とした転職活動であったにもかかわらず、親身で適時かつ適切なご支援・アドバイスをいただき、誠にありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い致します。
担当キャリアコンサルタントより
他方で、「このご経歴の方は、外資戦略コンサルティングファームしか眼中にないという姿勢の方が多いのだけれど、それ以外も視野に入れているとはどういうことなんだろう?謙虚な為か?」とも思いました。
準備を進める中でMR様とお話を重ね、メガベンチャーでの短期離職のご経験から「ネーム」だけではなく「力の発揮しやすい職場」を最優先の選社軸としてお考えであったことが分かりました。「コンサルティングファームの中から選ぶのであれば外資戦略コンサルティングファームを選択するのが当たり前」ではなく、「将来の目標等を勘案して選択するのが大切なこと」だと考えておりますので、とても素晴らしい選社軸だと思いましたし、転職活動の佳境を迎えてもMR様のその姿勢は変わりませんでした。
また、メガベンチャーを短期で退職されたことは書類選考のみならず面接での重要な確認項目になることをMR様はご理解されていまして、そこから目を背けることも全くありませんでした。新卒時の就職活動、メガベンチャーへの転職・退職理由、現職の選択理由、そして今回のコンサルティングファームへのチャレンジの理由について、いずれも率直にお話しして下さるだけでなく、肚落ちするように、また自分の言葉として語れるように十分に時間をかけてご準備されました。この過程でしっかりとご自身に向き合われたことが内定を得た主因の1つだと思います。(応募後も面接後の振り返り等、手を抜くことなくしっかりと対応をされていました。これも内定を得た主因の1つだと思います。)
他方、応募先への推薦文にもメガベンチャーでの短期離職理由を記載することに快く同意されたり、大変ご多忙にもかかわらず面接前後の日程調整・日程確認、応募先からの感想や他社選考状況の開示依頼等の通信につきましても、いつも丁寧にしっかりとご対応下さいました。優秀で謙虚で、ご自身・他者に誠実に向き合う方との印象が一貫して変わらない素晴らしい方でした。ケース面接だけでなく、ビヘイビア面接で滲み出るこのようなお人柄も内定獲得の主因の1つだと感じております。
新しい職場での益々のご活躍と、ご転職に前向きに背中を押して下さった奥様とこれからもお幸せに過ごされるようお祈りしております。
投資銀行・PEファンド部門
エグゼクティブアドバイザー
落合 茂宏 略歴
上智大学経済学部卒業。大手都市銀行国内営業、大手鉄鋼会社に従事した後、アンテロープキャリアコンサルティングにて外資大手投資銀行やPEファンド向けの紹介事業の立ち上げに大きく貢献。金融系人材紹介を主軸とするIVY株式会社の設立・経営を経て、コンコードへの事業譲渡とともに参画。