東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC) UTokyo Innovation Platform Co.,Ltd.
東京大学協創プラットフォーム開発 HPより
企業について
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(以下東大IPC)は日本の官民ファンド。唯一の東大100%子会社として2016年に設立された投資事業会社である。主に東京大学の研究成果や人材を活用したベンチャー企業を投資対象とし、起業支援や投資・育成、カーブアウト支援を行う。起業支援は学生も対象とし、東京大学を中心としたイノベーション・エコシステムの拡大・発展を担っている。
大学関連インキュベーションプログラムとしては国内で最大級の規模を誇る。
大学や研究機関との繋がりの強さ故、毎年100件近くもの新技術情報を得ている。こうした最先端技術を事業化~社会での実装へと導くことで、東大発の世界的イノベーション創出を目指している。
東大関連のベンチャー企業の支援・育成により、東大に新たな価値を創造することを目指すものの、東大卒以外のメンバーも多く在籍している。
2020年3月時点での東大IPCの投資・支援先の数は累計36社にのぼり、多くは、ライフサイエンス・ハードウェア・IT/サービス・宇宙系など最先端テクノロジーの領域が占めている。いずれのファンドも期間が15年と長く設定されているのも特徴である。
2016年に第1号ファンドとなる協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合を組成。金融機関や複数のベンチャーキャピタルとの共同で、シード、アーリー、ミドルステージにあるベンチャー企業向けの投資を行ってきた。
さらに、創業3年以内の起業家・プレシードベンチャー向けの起業支援事業も展開。2019年に「東大IPC 1stRound(現1stRound)」を設立し、Zero Equityで投資・ハンズオン支援を提供している。投資の対象となった起業前ベンチャー企業のすべてが1年以内に会社を設立し、約9割が民間VCからの資金調達に成功している。
1stRoundには、三井住友海上、トヨタ自動車など、日本を代表する多くの大手企業が参画している。投資・支援先は、東大IPCメンバーからのハンズオン支援のほか、参画企業との連携サポート、登記前から弁理士、会計士からのアドバイスが受けられる。
2020年にSBIグループ、ダイキン工業など国内大手7社の参画を得て、約28億円で組成したAOI1号ファンドの評価も高い。2021年には総額240億円まで増資を達成している。
また、コーポレートイノベーション支援として、投資企業のステージに合わせカーブアウトなどの事例紹介や計画支援なども行う他、大手企業やベンチャー企業と人材をつなぐ求人マッチングプラットフォーム「DEEPTECH DIVE」の運営も手掛ける。
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代表者代表 大泉 克彦
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設立2016年12月
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所在地東京都文京区本郷7-3-1
東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)の理念
投資理念
日本国内で初の近代的大学として設立された国立大学法人東京大学(以下「東京大学」といいます。)は、2017年に設立140周年を迎えました。憲章において「世界の公共性」への奉仕を掲げる中、東京大学は次の70年に向けて、未来の人類社会づくりに貢献する「知の協創の世界拠点」を形成し、知識集約型への社会変革の起点となることをその活動の目標としています。
文部科学省による官民イノベーションプログラム(大学出資事業)の下、東京大学の投資事業会社として設立された東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(以下「東大IPC」といいます。)も、東京大学の目標実現の一翼を担う存在として、日々活動を展開しています。
東京大学の一員として使命を共に帯び、また責任ある投資家の一員としての地位を確立し、社会の信頼を得られる組織として活動を発展させていくために、東大IPCではこの度以下の投資理念を定めました。
1. 当社は、ベンチャービジネスの起業支援や育成を目指す投資、ベンチャー支援を行うベンチャーキャピタルへの投資、また事業会社や研究機関等との連携による新事業創出を目指す投資など、様々な投資活動を通じて、東京大学の生み出した学術・教育・研究成果などの社会への還元を図ります。
2. 当社は、東京大学の掲げる世界の公共性のため、また社会における責任ある存在として、ESG(Environment, Society and Governance)に配慮した投資事業の推進を通じて社会の持続可能性への貢献を目指します。その一環として、2015年に国連で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals、「持続可能な開発目標」)の達成への貢献を目指します。
3. 当社は、お預かりした出資金で投資を行う立場であることから、その投資事業を通じて総体として適切な収益を確保し、出資者に貢献するとともに投資事業の継続性も確保します。
Investment strategy
東大IPCはファンドとしてのリターンを追求すると同時に、東京大学の生み出した学術・教育・研究成果などを社会へ還元していく役目を担っております
また投資活動を通じて、東京大学の掲げる世界の公共性のため、また社会における責任ある存在として、ESG(Environment, Social, Governance)および、SDGs(Sustainable Development Goals「持続可能な開発目標」)の達成への貢献を目指します
東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)の沿革
- 2016年
- 協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合(IPC1号ファンド)設立
共同:三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行 ファンド出資総額:約250億円
- 2017年
- スタートアップ企業を対象とする「東大IPC起業支援プログラム」を開始
- 2018年
- 第二回「東大IPC起業支援プログラム」を開始
- 2019年
- 「東大IPC 1st Round(旧称:東大IPC起業支援プログラム)」の募集を開始
- 2020年
- オープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(AOI1号ファンド)設立
ファンド出資総額:約28億円
ベンチャー求人/マッチングプラットフォーム「DEEPTECH DIVE」運用を本格化
支援先の組織づくりや人材獲得・育成のためのハンズオン支援の提供開始
- 2021年
- AOI1号ファンドの総額が240億円を超える
「東大IPC 1st Round」を「1st Round」に改称し、5期目の公募を開始
東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)のサービス
投資先・支援先の分野
- ライフサイエンス
- ハードウェア
- IT/サービス
- 宇宙系
IPC1号ファンド(2016年~)
三井住友銀行、および三菱東京UFJ銀行との共同で設立された、出資総額約250億円規模のファンド。東大関連ベンチャー企業の育成促進、東大を取り巻くVCの質や量を充実させるための支援としての投資活動。シード、アーリー、ミドルステージの東大関連ベンチャー企業を対象とする。
AOI1号ファンド(2020年~)
「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」がコンセプト。2020年の設立当初、約28億円でスタートしたファンド。三菱UFJ銀行、三井住友銀行をはじめ、SBIグループ、ダイキン工業、博報堂、三菱地所など国内大手7社が参画している。
先進的な取り組みと投資実績が評価され2021年には総額240億円超えの増資を実現。カーブアウト、ジョイントベンチャーの新会社設立、初期段階のベンチャー企業を対象とする。
1st Round(2019年~)
創業3年以内の起業家・プレシードベンチャーを対象として、会社設立や外部ベンチャーキャピタルからの資金調達までを支援するプログラム。Non-Equityでの資金投資のほか、東大やパートナー企業のリソースと濃密なハンズオン支援が提供される。
三井住友海上、トヨタ自動車、日本生命保険相互会、安川電機、三菱重工業、三井不動産など多くの大手企業が参画している。
DEEPTECH DIVE
投資・支援先ベンチャー企業と、該当分野のベンチャー企業の活動に関心を持つ人材が交流できる求人マッチングプラットフォーム。ハンズオン支援の一環として生まれたサービスのため、支援先企業は無償で活用できる。