日本総合研究所 The Japan Research Institute, Limited
日本総合研究所 HPより
企業について
(注:このページは株式会社日本総合研究所に関する説明であり、一般財団法人 日本総合研究所に関する記述ではありません。)
日本総合研究所(略称:日本総研、或いはJRI。以下、本頁では「日本総研」の略称を用いる)は、システムインテグレーション(SI)、コンサルティング、シンクタンクの3つの機能を有する総合コンサルティングファームである。三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の中核企業の一つであり、SMFG各社向けにシステムコンサルティングやシステム開発も展開する。2021年3月現在の従業員数は2768名。東京と大阪に本社がある。
1969年に住友銀行(現・三井住友銀行)から日本情報サービス株式会社として分離独立、創業。1989年に社名を現在の日本総合研究所に変更した。2002年に持株会社体制に移行し、純粋持株会社の株式会社日本総研ホールディングズに商号を変更。日本総研ホールディングズから新たに株式会社日本総合研究所を新設分割し、持株会社移行前の日本総研のすべての業務を引き継いだ。翌2003年に日本総研ホールディングスがSMFGに吸収合併されたことに伴い、日本総研もSMFGの完全子会社となった。
日本総研はシンクタンク、コンサルティング、SIの3機能を「知識エンジニアリング」活動と称し、課題提示・発信(イシュー・レイジング)、解決策の提示及び取り組み(ソリューション)、新たな市場、事業の創出(インキュベーション)を展開する。これらを担っているのが以下の4事業部門である。
【調査部】
シンクタンク機能の中核として、市場予測からIT、環境、高齢化まで、政治、経済、社会のあらゆる分野で調査研究活動を展開。
【創発戦略センター】
新事業開発、新産業創造のための部門として、先行的なプロジェクトや重要プロジェクトの立ち上げを牽引。2000年代からは、新興市場の重要性を論じ、日本企業のソリューション型の事業の立ち上げを支援してきた実績を持つ。
【リサーチ・コンサルティング部門】
中長期的な視野・視点に基づく実践的な解決策の提言、実行支援を行う。社会や産業の変革に向き合い、世界に通用する日本社会・企業の潜在力を引き出し、競争力向上に貢献する。
【ITソリューション】
ミッションクリティカルな大規模システムを運用する。安全性・信頼性の高いノンストップビジネスを実現し、三井住友フィナンシャルグループ各社の最先端システムを支える。
2021年現在、グループ会社は下記の通りである。
- 株式会社日本総研情報サービス
- 株式会社JSOL
- JRI America, Inc.
- JRI Europe, Ltd.
- 日綜(上海)信息系統有限公司
-
代表者谷崎 勝教
-
設立1969年
-
所在地〒141-0022
東京都品川区東五反田2丁目18番1号
大崎フォレストビルディング
日本総合研究所の理念
以下に、同社の理念を引く。
経営理念
「知識エンジニアリング」活動によるお客様価値共創
我々は知識エンジニアリング活動を通じて、お客様・社会の新たな価値実現にパートナーとして貢献する。
【対外指針】
我々は、「お客様満足の最大化」を喜びとする。【行動指針】
我々は、「変化」と「多様性」を友とする。【組織指針】
我々は、「強い個人の集団」を目指す。
日本総合研究所の沿革
- 1969年
- 株式会社住友銀行から分離独立し、日本情報サービス株式会社設立
- 1977年
- 名古屋支社を開設
- 1982年
- 札幌支社を開設
- 1985年
- ニューヨークに現地法人JRI America,Inc.を設立
- 1989年
- ロンドンに現地法人JRI Europe,Ltd.を設立
社名を株式会社日本総合研究所に変更 - 1993年
- 株式会社日本総研システムソリューションを設立
- 1994年
- 東京本社を千代田区に移転
- 1995年
- 住友ビジネスコンサルティング株式会社と合併
ニューヨーク支社を開設 - 1996年
- シンガポール支社を開設
- 2000年
- 株式会社日本総研システムソリューションと合併
- 2001年
- 東京データセンターを開設
SMBCコンサルティング株式会社のコンサルティング部門を統合 - 2002年
- 純粋持株会社に組織変更し、株式会社日本総研ホールディングズに商号を変更。現在の株式会社日本総合研究所を新設分割し、すべての実業務を引き継ぐ
- 2003年
- 株式会社三井住友フィナンシャルグループに合流
- 2003年
- 株式会社三井住友銀行のシステム関連機能を移管・統合
- 2005年
- 上海に現地法人、日綜(上海)投資諮詢有限公司を設立
- 2006年
- 上海に現地法人、日綜(上海)信息系統有限公司を設立
- 2006年
- 株式会社日本総研ソリューションズを設立
- 2009年
- 株式会社日本総研ソリューションズを株式会社JSOLに社名変更
- 2009年
- 大阪本社を西区に移転
- 2012年
- 東京本社を品川区に移転
日本総合研究所のサービス
インダストリー
- 農林水産
- 食品
- 鉄鋼・金属製品・機械
- 輸送用機器
- 情報・通信
- 運輸
- 金融ビジネス
- 医療・福祉
- 建設・不動産
- 医薬品・医療機器
- 電気機器・精密機械
- エネルギー
- メディア・コンテンツ
- 流通
- 教育
- 官公庁・外郭団体
ファンクション
- 経営戦略・事業戦略
- 経営管理・財務戦略
- マーケティング・営業力強化
- 中堅・中小企業/オーナー経営支援
- 技術戦略・イノベーション
- 業務改革・BPR・SCM
- グループ経営、M&A・ポストM&A
- 事業再生・経営改善
- 新規事業開発
- IT化推進
- CSR・環境経営の推進
- 人事・組織・人材開発
日本総合研究所でのキャリアパス
日本総研では「ITソリューション」業務の人材向けと、「コンサルティング/インキュベーション/リサーチ」業務の人材向けに、それぞれのキャリアパスが用意されている。
「ITソリューション」系については、金融知識、ITスキル、マネジメントスキルの3つを兼ね備える人材を目指し、プロジェクトマネージャー、アプリケーションコンサルタント、テクニカルプロフェッショナルの3つのキャリアフレームを基に評価・人材育成を行う。
社員のキャリアフレームは、本人の希望、経験、担当業務などを考慮して、年に1度の上司との面談で決定される。
「コンサルティング/インキュベーション/リサーチ」系の職位は、研究員からスタートし、主席研究員まで以下のように進む。
【研究員】
専門以外の周辺分野についての理解も深めるため、分野を限定せず様々な仕事を経験
▼
【副主任研究員】
専門分野を確立
▼
【主任研究員】
特定分野の高度な専門家として活動しつつ、クライアントへの提言や問題解決、大型・重要プロジェクトの責任者としての役割も果たす
▼
【上席主任研究員】
▼
【主席研究員】
日本総合研究所のトレーニング
ITソリューション系へのトレーニング
まず「新入社員研修」として、社会人として必要なスキルを学ぶ「導入研修」と、チームでシステム開発演習を実施する「技術研修」がある。さらに「新入社員指導員制度」として、社員一人ひとりに先輩社員を指導員としてアサインし、日々の業務の中で指導、支援を受けることもできる。その他に下記の研修制度が用意されている。
【海外トレーニー制度】
グローバルな人材育成のため、ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、上海等の日本総研海外拠点に社員が派遣される制度
【大手ITベンダートレーニー制度】
国内外の大手ITベンダーで開発業務を経験する、技術留学形式の実習プログラム
【カフェテリア式研修(社内外研修受講制度)】
集合研修やeラーニング、通信教育など数百種の研修コースから、社員が希望する研修を受講できる制度。個人に与えられたカフェテリアポイントで受講する。
【SMFG各社における人事交流】
三井住友銀行やその他SMFG各社において、金融業務を学ぶ実習制度
コンサルティング/インキュベーション系へのトレーニング
「新入社員研修」には、ITソリューション系同様「導入研修」と、IT系の「技術研修」に代わる「実践研修」がある。
これらを経た後、社員ごとにケース企業を定めて、先輩コンサルタントの個別指導を受ける「フォロー研修」が実施される。
2年目と3年目には研究成果の発表も義務づけられている。平行して、先輩コンサルタントが指導員として指導、支援を行う「新入社員指導員制度」も2年間実施される。
その他に、実践の中で基礎能力の獲得を目指す「ジョブアサイン」、キャリア形成支援のための「ジョブローテーション」、育成目的ごとに企画した特定育成プログラムに、社員を指名して参加させる「指名研修」などがある。
リサーチ系へのトレーニング
入社後半年ほどの間は、先輩研究員が経済データの読み方や文章の書き方を指導。その後は省庁等への出向や、日本経済研究センターへの研修派遣なども行われる。
日本総合研究所の社会貢献・ESG
日本総研は環境への取り組みとして「環境方針」を策定し、方針具体化のために「環境目的」と「環境目標」を設定。運用体制、手順を毎年見直ししつつ、継続的な改善に努めている。
地球温暖化対策として「チャレンジ25(2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比で25%削減を目指す)」にも参加している。
また三井住友銀行と連携し、経産省が公募した「インフラ・システム輸出促進調査等委託事業(グローバル市場におけるスマートコミュニティ等の事業可能性調査)」を受託し、マレーシア・プトラジャヤ市のグローバルアグリゲーター事業調査の実施や、東日本大震災以降の日本のエネルギー事情分析などといった環境ビジネスも推進している。