カケハシ KAKEHASHI Inc.
カケハシ HPより
企業について
カケハシは薬局のDX化を支援するクラウドサービスである「Musubi」の開発を核とする事業を行っている企業である。
「Musubi」は電子薬歴の記録にとどまらず薬剤師による服薬指導および患者とのコミュニケーションに役立つ性能が特徴で、4つのメリットから薬局経営をアシストするサービスとなっている。
まず薬歴業務や服薬指導サポートにより薬剤師の業務効率を高めるメリット。
また薬歴業務や収益分析による経営データの可視化やLINEを通じた患者フォロー、さらにAIを利用した在庫管理まで可能となっている。
「Musubi」はユーザーから高評価を得ており、カケハシの発表によると「Musubi」の継続率は99%、導入時のサポート満足度は92%に達しているという。
同社は電子薬歴と患者とのコミュニケーションが中心の「Musubi」以外にも周辺サービスの充実にも取り組んでおり、「おくすり連絡帳アプリ」としての「Pocket Musubi」、調剤薬局向けの経営ダッシュボード「Musubi Insight」を開発済。
さらに2021年には薬局・薬剤師のコミュニティ「MusuViva!」をリリースしている。
同社は2016年設立とまだ若い企業であるがビジネスコンテスト優勝やグッドデザイン賞、銀行のアワードを受賞するなど高い評価を受けている。
2018年には薬剤師の服薬指導支援に関する特許を取得した。
同社は既に数回の第三者割当増資を実施しており、株主は経営陣のほか複数のベンチャーキャピタルや商社も含まれている。
設立5周年となる2021年にはWebサイト上に特設ページを開設しており、その中で超高齢化社会の日本における存在価値と自社が医療従事者とともに明るい医療の未来を創造する主体でありたいと考えている、との決意を述べている。
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代表者代表取締役社長 中尾 豊
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設立2016年3月30日
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所在地東京都中央区築地4丁目1-17 銀座大野ビル9F
カケハシの理念
Mission
日本の医療体験を、しなやかに。
日本の医療は、大きな転換点を迎えています。
医療をより良く、そしてより確かなものとして次世代へつないでいくために。
いま必要なのは、「しなやかな医療体験」だと私たちは考えます。それは、医療の受け手と担い手、その両者の体験をアップデートするということ。
不合理なシステムや仕組みのために、患者さんの安心と納得と満足が置き去りになることも、
医療従事者が過剰な献身と自己犠牲を強いられることも。
どちらも、私たちが望むべきものではないはずです。しなやかさとは、高い品質であり、どこまでも続くなめらかさであり、
そして決して崩れることのない強さのこと。
つまり、サステイナブルな医療の前提を、私たちはつくりたい。
あらゆる医療体験を、しなやかに。そして、日本の医療を未来へつなぐ、カケハシに。Vison
明日の医療の基盤となる、
エコシステムの実現。
カケハシの沿革
- 2016年
- 会社設立
Musubiを初公開
第三者割当増資(約0.7億円)
- 2017年
- 第三者割当増資(約1.6億円)
Musubi正式版のサービスを開始
- 2018年
- ビジネスコンテスト「Pitch Arena」で優勝
第三者割当増資(約9億円)
薬剤師の服薬指導支援に関する特許を取得
電子薬歴システムに新機能を追加
- 2019年
- 大阪府大阪市に関西オフィスを開設
新規開業・出店向けスタータープランを開始
Musubiが同一法人内の薬局間データ連携に対応
Musubiが2019年度グッドデザイン賞を受賞
PHC株式会社とセールスパートナーシップ契約を締結
紙薬歴からの切り替えプランを開始
第三者割当増資(約26億円)
転換社債型新株予約権付社債を発行
- 2020年
- MusubiがPHC株式会社の調剤医事システム「Pharnes」と連携開始
「Beyond COVID-19プロジェクト」を開始
代表取締役CEOの中尾豊氏が代表取締役社長に、取締役COOの中川貴史氏が代表取締役CEOに就任
第三者割当増資(約18億円)
Musubiが問診票OCRサービスの提供を開始
おくすり連絡帳「Pocket Musubi」LINEからの利用が可能に
- 2021年
- 株式会社Pharmarketの株式を取得し子会社化
東京都のDX推進実証事業プロジェクトに採択
東日本電信電話株式会社と薬局向け導入設置で連携を発表
おくすり連絡帳「Pocket Musubi」に処方せん送信機能を追加
薬局・薬剤師のコミュニティ「MusuViva!」サービスを開始
「Musubi AI在庫管理」サービスを開始
みずほ銀行「Mizuho innovation Award 2021年7-9月期」を受賞
カケハシのサービス
インダストリー
- IT
- 医療
ファンクション
- 薬局DX化支援サービス
カケハシの求める人物像
カケハシが求める人材は「バリュー」として6項目が挙げられている。
「高潔」は自分をしっかりと持ち、安直に流れることなく言行一致で信念を貫くこと。
また「価値貢献」はチームの成果にどのような価値で貢献するか考え、最大化の努力を払うこと。
そして「カタチにする」は議論や批評にとどまることなくやり抜くことを当然と考える精神性を持つことである。
他にも「無知の知」として己の限界を知り助けを求める強さを、「変幻自在」で柔軟な対応力を、「情報対称性」でオープンな組織を目指すことをそれぞれ列挙し、同社が求める人材の資質としている。
カケハシでのキャリアパス
カケハシはフラットな組織を目指しており、「中間管理職はありません」と明記する通りひとりひとりが権限を持ち主体的に課題解決に向けた意思決定に関与することを求めている。
これを実現するため財務情報や経営情報、投資家との議事録まで自由に社内情報を閲覧できる環境にあると言い、情報の透明性にも力を注いでいるのが特徴である。
同社の組織構成はマーケティングやフィールドセールス、事業企画などの「フロント」が50%、プロダクトマネジャーやエンジニアなどの「開発」が40%、財務・経理や法務、広報といった「コーポレート」が10%となっている。
募集は「コーポレート」「サービス開発」「ビジネス」「業務委託」の4つのジャンルに分類された職種ごとに行われており、募集要項には「仕事概要」「必須スキル」「歓迎スキル」「求める人物像」が明記されているため、応募者は自身が該当するかどうか判断しやすい。
職種は「コーポレート」ではリクルーターや請求管理担当、「サービス開発」ではUI/UXデザイナー、各種エンジニア、開発ディレクターなど。
「ビジネス」にはカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケティング担当、事業企画などが含まれている。
カケハシのトレーニング
カケハシでは働きやすさややりがいを高めるための支援策が手厚く、リモートワークにはリモートワーク手当が、また副業も可となっているなど個人がスキルを高めるための環境が整備されている。
さらにやりがいを向上させるための施策として信託型ストックオプションが全社員に付与されることになっている。
また社内のコミュニケーション活性化を図るための金銭的な支援やウエルカムランチ制度、Members hang outと呼ばれる複数チームでの懇親会制度も用意されている。
新型コロナ禍では、ウエルカムランチをオンラインでも開催するなど社員同士の交流に力を入れている。
カケハシの社員の声
カケハシのスタッフの中には、入社のきっかけについて語るケースが目立ち、社会課題の解決という事業領域への関心が高い。
カケハシへの転職理由は2つ。1つは、もともと大学時代に生命工学という学問を専攻していたこともあり、バイオテクノロジーや医療技術に興味があったから。もう1つは、エンジニアとして医療問題と向き合う意義を感じたからです。
カケハシで社会課題を解決するための事業を興していくことに、残りの人生をベットしました。
カケハシは世の中の課題をスピード感を持って解決しようとしている。「世の中に好影響を与えている会社で働きたい」という気持ちは強かったので、うってつけでしたね。
カケハシの選考では「ぜひ新規事業に携わってほしい」というオファーをもらえました。自分が新規事業に携わることで会社の成長を後押しできたら、これほど嬉しいことはないなと。
「柔軟な働き方を実践しながら優秀な人と一緒に働いて、もっと自分がワクワクできないかな?」、そう考えたのが転職のきっかけです。
仕事へのエンゲージメントが高いのもカケハシのスタッフにみられる特徴で、充実した業務環境であることが窺える。
業界のDXのど真ん中にいるようなワクワクを毎日味わえています
問題に対して「改善するためにはどうすればいいか」と向き合い、ポジティブに行動していける。そういうひとが揃っているし、そういう雰囲気が僕はすごく好きです。
単にお金儲けのためだけじゃなくて、医療の世界を少しでも変えていきたいから知恵を出し合ってプロダクトと向き合っている人たちがたくさんいる場所、それがカケハシです。
本当に優秀なメンバーが多いため、この大事な資産を会社のパワーにしたいという想いが強いです。
カケハシで活躍できる人材について語る内容からは、どのスタッフも明確なイメージが出来ている印象を与えている。
チーム開発するための共感力が高い人が向いているように思います。
データ分析手法のキャッチアップはもとより、自らの問いを本質的に考え抜くだけの思考力や行動力を兼ね備えていかなければなりません。
会社としての目標は追いかけつつも、自分で課題を見つけて、解決に向けて動けるような方だと一緒に働きやすいと思います。
世の中から必要とされる、社会貢献性の高いプロダクトの開発に没頭したい方にとっては、本当におすすめできる環境です。
まずは自分から動けること。指示待ちではなく、自分で考えて行動できるひとですね。リモートの時代だからこそ、自己管理できることはすごく大切だと思います。もうひとつは、周囲からの指摘を素直に受け止めて、感謝できるひと。
同社事業の今後についてもビジョンをしっかりと持ったスタッフが多い。
大手チェーン〜個店まであらゆる薬局の在庫管理・発注業務を圧倒的に効率化し、いま初期ユーザーの方々からいただいている大きな期待感を、リアルなものにしていきたいです。
薬剤師としての知見、薬学的な専門性をもとに、社内に集まる医療データを分析し、新たなアイデアや意思決定を支援する知見を生み出していくことこそがカケハシのドメインエキスパートの存在意義と考えています。
今後薬局ごとの個別ニーズも多くなっていくので、私たちがモデルをチューニングするだけではなく、各薬局が独自のデータを投入することでチューニングされていく仕組みをつくっていきたいと思います。
薬局の皆さまに「KAKEHASHIと組んでて良かった」と思っていただける仕組みづくりにも取り組んでいきたいと考えています。