Epsilon Molecular Engineering Epsilon Molecular Engineering, Inc.
Epsilon Molecular Engineering HPより
企業について
Epsilon Molecular Engineering(エプシロン モルキュラー エンジニアリング/略称:EME)は未来のバイオ分子創造を掲げ、次世代バイオ・中分子医薬品、酵素代替分子等機能性材料による次世代医薬品の研究開発を進めるバイオテック企業。埼玉大学発のベンチャー企業として2016年に設立された。
社名の一部となっている「Epsilon」は同社の事業領域である進化分子工学の「進化」を示すEvolutionの「E」のギリシャ文字に由来する。社員一人一人の進化を通じて会社自体が常に進化し、Excellentな会社になることを目指すという意味も込められている。
代表取締役社長の根本直人氏は埼玉大学大学院理工学研究科博士課程生物環境科学専攻博士。
ある進化分子工学について埼玉大学では1985年頃から同社の科学技術顧問でもある伏見譲博士らによって研究が進められてきた。
創薬においてはVHHおよびサイクリックペプチド・ライブラリのハイスループットスクリーニング自動化技術と、独自の膜タンパク標的分子の調製技術を活用している。
EMEではVHH抗体、環状ペプチドアプタマー、および新規スキャフォールド分子を活用した新世代のバイオ医薬品や中分子医薬品の研究開発、また細胞治療や遺伝子治療への応用研究を進めている。
主な研究開発分野は以下の通りである。
・VHH抗体・環状ペプチドアプタマーによる医薬シーズの研究開発
・ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)への応用
・再生医療分野・遺伝子治療分野への応用
・高感度検出システム・診断領域への応用
・低分子化合物設計のための構造情報の取得
・人工酵素の研究開発
同社のコアテクノロジーは「cDNAディスプレイテクノロジー(2021年現在特許出願中)」、「ハイスループットスクリーニングテクノロジー」「ナノディスク/リボソームーディスプレイ」である。
EMEは複数の大学から科学技術顧問を迎えており、埼玉大学をはじめ東京大学、東北大学、北陸先端科学技術大学など幅広い大学・大学院の研究者が名を連ねている。
また大手企業との共同プロジェクトも進行している。
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代表者代表取締役社長:根本直人
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設立2016年8月19日
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所在地埼玉県さいたま市桜区下大久保255
埼玉大学オープンイノベーションセンター研究棟208室
Epsilon Molecular Engineeringの理念
ミッション:未来のバイオ分子を創造する
当社は、従来の抗体の代替となるバイオ分子、あるいは従来の抗体医薬では実現できなかったUnmet Medical Needsの高い疾患に対する治療薬開発につながるバイオ分子、さらには新しい治療コンセプトに基づき薬効を発揮するバイオ分子として、そして社会経済性の改善に貢献するバイオ分子について、次世代抗体であるVHHとペプチドアプタマーを社会実装し、豊かな社会作りに取り組みます。
ビジョン:新世代のモダリティ医薬を創造する革新的なバイオ創薬企業
これからの社会は、AI等の急速な技術革新と社会の価値観の変容によって、研究開発に求められるものが大きく変化して来ます。医療領域でではますます個別化が進みます。この新しい時代の医療を実現するには、従来の医薬品の欠点を改善し、全く新たなコンセプトに基づく画期的な診断・治療法の開発が求められています。当社は画期的な高機能バイオ分子を、今まで埼玉大学にて培ってきた進化分子工学の技術によって、より早く、より優れた分子を提供し、日本のみならず世界に人々のより豊かな生活や医療に貢献して参ります。
Epsilon Molecular Engineeringの沿革
- 1985年
- 埼玉大学で進化分子工学の研究開始
- 2016年
- 埼玉大学発のバイオベンチャー企業として会社設立
- 2017年
- 埼玉大学オープンイノベーションセンター内に事業所を開設
- NEDO「平成29年度 研究開発型ベンチャー支援事業」に採択
- 第三者割当増資
- 2018年
- 「cDNA displayディスプレイ法によるペプチドスクリーニング技術」を発表
- 公益財団法人三菱UFJ技術育成財団「平成30年度第1回研究開発助成金」に採択
- 2019年
- リアルテック・ベンチャー・オブ・ザ・イヤーのスタートアップ賞を受賞
- 「A novel immuno-PCR method using cDNA display」を発表
- 第三者割当増資
- 「cDNA Display: A Stable and Simple Genotype-Phenotype Coupling Using a Cell-Free Translation System」を発表
- 「cDNA Display of Disulfide-Containing Peptide Librasy and In Vitro Evolution」を発表
- 2020年
- 埼玉大学正門前にオフィスを開設
- 三井情報株式会社と協働しIT創薬プラットフォームを導入
新型コロナウイルスの感染抑制機能を持つVHHを取得- 経済産業省・中小企業庁「戦略的基盤技術高度化支援事業」補助金に採択
- 日本医療研究開発機構公募課題「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬開発(3次公募)」に採択
- 第三者割当増資
- 2021年
- 三井情報株式会社と日本発の次世代抗体VHHヒト化ライブラリー「PharmaLogicalTM Library」を共同開発
- 抗IL-17A環状化ペプチドアプタマーに関する論文を発表
- JCRファーマ株式会社と次世代抗体VHHの活用創薬を目的とする共同研究開発契約を締結
Epsilon Molecular Engineeringのサービス
インダストリー
- バイオテクノロジー/創薬の研究開発
Epsilon Molecular Engineeringの求める人物像
EMEでは先入観を持たず物事を科学的に判断するとともに、本質を見極め合理的に考えることが求められている。
また社内の研究環境は自由度が高く、ひとりひとりが独立して仕事を進める風土があることから、自立心の高さも必要である。
Epsilon Molecular Engineeringの社員の声
EMEは研究開発企業であるため、社員の入社にあたっての志望動機として自身の専門分野を活かせるから、という理由が多い。
cDNA display技術を簡便にかつ様々なスクリーニングに使用できるように改良し、社会に貢献していきたいと思い入社しました。
会社の事業拡大という点において、自分の専門分野も最大限生かせそうな会社だと感じ入社しました。
ホームページを見て技術に興味を持ち、大学でやってきた研究を活かせる環境だと思い入社しました。
また新たな分野への挑戦や研究内容の選定における自由度が仕事におけるやりがいを高めているという声も多い。
言われたことをただやるだけではなく、会社の方針がありそれに向かって自分で計画を立て比較的自由に研究ができる環境にやりがいを感じます。
ある程度の自由度をもって、プロジェクトを任せてもらえるところです。
新しいことに挑戦できること。
EMEの社員は社内の雰囲気について肯定的であり、風通しのよい風土であることを感じさせる。
良い意味で会社っぽくないです(笑)締めるところはもちろん締めますが、比較的ワイワイ楽しく仕事をしています。
部署、立場を問わずに気軽に相談できるし、会議でも自分の意見を言いやすいです。
何かあった時にすぐに相談できる。勉強になるしいろいろなものを吸収できるとても良い環境だと思います。
EMEの社員は研究者であることも多いため、自身のキャリアについて将来像を明確に持っているケースが多い。
スクリーニングの成功率を100%近くまで上げることが目標です。それと後輩を育てることを頑張っていきたいです。
リーダーとなっているプロジェクトを形にしたいです。
将来的にはグローバルに活躍できる研究者になりたいです。