ディー・エヌ・エー DeNA Co., Ltd.
ディー・エヌ・エー HPより
企業について
ディー・エヌ・エー(以下DeNA)はソーシャルゲーム、インターネットオークション、eコマースサイトなどの企画・運営を行う企業である。
1999年に南場智子氏によって有限会社として設立。
当初はオークションサイト「ビッダーズ」のサービスを展開し、ショッピングサイトとしても拡張したが、ヤフーオークションや楽天市場など、先行する競合に拮抗するまでには至らなかった。
その後携帯電話向けのサービスに主軸を移したことが企業としての転機となり、携帯電話専用オークションサイトである「モバオク」のサービスインののち、2006年の携帯電話専用ゲームサイト「モバゲータウン(現Mobage)」が若者を中心に爆発的なヒットとなり、現在の地歩を築いた。2005年に東証マザーズに上場していたが、「モバゲータウン」リリースの翌年には市場を東証一部に変更した。
SNS上で他のユーザー(プレイヤー)と交流しながらゲームを進めるソーシャルゲームは、DeNAの大ヒットゲーム「怪盗ロワイヤル」が起爆剤になったと言われ、近年はスマートフォン対応への転換とともに、ソーシャルゲームの海外展開を急ピッチで進めている。
2013年現在で海外拠点は上海、北京、深セン、ソウル、シンガポール、ハノイ、サンフランシスコ、バンクーバー、ストックホルム、アムステルダム、サンチアゴの11ヵ所で、アジア地域、特に中国への進出が著しい。
ゲーム以外のアプリケーション、新規事業にも注力しており、特に無料で漫画が読めるマンガボックスや、教育事業に参入したアプリゼミは注目を集めている。
とくにマンガボックスはリリース後1週間を待たずに10,000ダウンロード、3カ月で300万ダウンロードを達成するヒットアプリとなった。
アプリゼミについては、NHKエデュケーションが企画を担当するほか、様々な教育機関、教育者の協力、監修を得て、通信教育アプリとして学習効果が最大化されるシステム構築を目指すとされている。
また経営多角化の一環として、2011年には東京放送ホールディングス(TBS)から球団株式を取得して「横浜DeNAベイスターズ」としてプロ野球に参入。
他にも廃部が決まっていた、伝統あるエスビー食品の陸上競技部を受け入れての「DeNA Running Club」の発足や、総合旅行サイト運営元のスカイゲートを子会社化した後「DeNAトラベル」と名称変更して旅行業界に積極参入するなど、既存の事業やサービスにとらわれない展開を見せている。
「世界を切り拓く永久ベンチャー」を自負しているだけに、DeNAは今後も新規事業の立ち上げや参入もためらわない、チャレンジングな姿勢を持つ企業であり続けるだろう。
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代表者岡村 信悟
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設立1999年
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所在地東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア
News & Topics
ディー・エヌ・エーの理念
以下に、同社の理念を引く。
MISSION
企業使命一人ひとりに
想像を超えるDelightを夢中になって遊ぶ愉しさ、日々実感する確かな便利さ
かけがえのない健やかさ、そして世界があっと驚く新しさ私たちがつくるDelightは、さまざまな形で生活に寄り添い
人生を彩り豊かにします技術と情熱をもって、挑戦と変化を楽しみ
世界にひろがる、未来につながるDelightを届け続けますVISION
事業展望DeNAは、インターネットやAIを自在に駆使しながら
一人ひとりの人生を豊かにするエンターテインメント領域と
日々の生活を営む空間と時間をより快適にする社会課題領域の
両軸の事業を展開するユニークな特性を生かし
挑戦心豊かな社員それぞれの個性を余すことなく発揮することで
世界に通用する新しいDelightを提供し続けますVALUE
共有価値観DeNA Promise
あらゆる行動を通じて、社会に約束するDeNAの提供価値
プロダクト、サービスへのこだわり
お客様に届けるプロダクト、サービスの使いやすさや信頼性に徹底的にこだわることにより、一流レベルのDelightを実感していただくことを目指します共存共栄の精神
ビジネスパートナー、地域、社会全般との共存共栄の精神を重んじ、DeNAの様々な活動やあり方そのものが社会に少しでもプラスに働くことを常に意識します挑戦と誠実さ
想像を超えるDelightを提供するためには臆することなく新しい技術やサービスに挑戦するとともに、技術の進歩が社会にもたらす課題には誠実に向き合い克服していきます社会の公器にふさわしい透明性
取り組んできた事業の成否、様々な問題への対応、一人ひとりの社員の活躍する姿、経営者の考え方などが社会の公器にふさわしく透明性高くあることに努めます多様な社員が活躍し成長する環境作り
社員の多様性を尊重し歓迎して、関わった全ての社員にとって、DeNAでの経験がかけがえのないものとなり、個々の人生やキャリアをより豊かなものにすることで、DeNAの内外問わずに活躍し社会に貢献できるよう、人材の成長にコミットします持続可能な企業活動の推進
グローバル市民として、経済・社会・環境の調和を重視した企業活動を推進し、持続可能な未来に貢献していきますDeNA Quality
DeNAで働くすべての人の日々の行動や判断の拠り所とする、共有の価値観
「こと」に向かう
本質的な価値を提供することに集中する球の表面積
DeNAを代表する気概と責任感を持つ全力コミット
2ランクアップの目線で、組織と個人の成長のために全力を尽くす発言責任・透明性
チームで成果を上げるために、清々しいオープンなコミュニケーションを心がけるみちのりを楽しもう
挑戦には成功も失敗もあるけれど、そのプロセスも楽しんでいこう
ディー・エヌ・エーの沿革
以下に同社の主な沿革を記載する。
- 1999年
- 南場智子氏(現代表取締役会長)が有限会社ディー・エヌ・エーを設立
(株)に組織変更し、本社を渋谷区に移転
インターネットオークションサイト「ビッダーズ」サービス開始 - 2001年
- 「ビッダーズ」をオークション&ショッピングサイトとしてリニューアル
- 2004年
- 携帯電話専用のオークションサイト「モバオク」サービス開始
- 2005年
- 東京証券取引所マザーズに株式上場
会社分割により子会社株式会社モバオクを分社、設立し、オークション事業を継承 - 2006年
- 携帯電話専用ゲームサイト「モバゲータウン(現Mobage)」のサービス開始
子会社、株式会社ペイジェント設立 - 2007年
- スカイゲート株式会社を子会社化
東京証券取引所市場第一部に市場を変更 - 2008年
- 新潟県新潟市にカスタマーサポートセンターを開設
- 2009年
- 中国最大級のモバイルSNSサービスを運営するWAPTX LTD.を子会社化
- 2010年
- ヤフー株式会社と業務提携
サムスン電子と業務提携
スウェーデンに現地法人DeNA Sweden設立
シンガポールに現地法人DeNA Asia設立
横浜ベイスターズを子会社化。日本プロ野球組織の承認を受け「横浜DeNAベイスターズ」誕生 - 2011年
- エヌ・ティ・ティ・ドコモと業務提携
創業者の南場智子氏が代表権を返上し、守安功氏が代表取締役に就任
韓国に現地法人DeNA Seoul設立 - 2012年
- カナダに現地法人DeNA Studios Canada設立
本社を渋谷ヒカリエに移転 - 2013年
- エスビー食品陸上部を受け入れ、「DeNA Running Club」発足
「Showroom」(仮想ライブ空間)のサービスを開始
「マンガボックス」(漫画雑誌アプリ)サービス開始 - 2014年
- DeNAライフサイエンスを設立
一般消費者向け遺伝子検査「MYCODE」のサービス開始 - 2015年
- 「DeNA Ad Platform」(アドプラットフォーム)を提供開始
任天堂と業務・資本提携合意- ZMPと合弁会社ロボットタクシーを設立
「Anyca」(個人間カーシェア)のサービスを開始 - ZMPと合弁会社ロボットタクシーを設立
- 2016年
- 横浜スタジアムを子会社化
PFDeNAを設立(Preferred Networksとの合弁)
無人運転バス「Robot Shuttle」の運用開始 - 2017年
- 南場智子氏が代表取締役会長に就任
「ロボネコヤマト」の実用実験を開始 - 2018年
- 「タクベル」(AIタクシー配車アプリ)の正式サービスを開始
自動運転車両(日本信号と携帯電話網を用いて自動運転車両が信号情報を受信し走行する)の公道実験を実施 - 2019年
- 「集英社DeNAプロジェクツ」を設立
メットライフ生命と業務提携
「DeNA SOMPO Carlife」を設立
朝日生命と業務提携 - 2020年
- オリジナルRPA「Coopel」がリリース
「DX銘柄2020」に選定 - 2021年
- Jリーグ「SC相模原」へ経営参画
Weworkスクランブルスクエアに本社を移転
ディー・エヌ・エーのサービス
ファンクション
- プラットフォーム事業
- eコマース事業
- オンライン保険サービス
- ソーシャルゲーム事業
- オンライン旅行サービス
- 球団運営
ディー・エヌ・エーの求める人物像
スピーディーに事業を展開しているDeNAは、実力本位で即戦力となりうる人材を求めている。
特に優秀な技術者の採用に関しては、通常の総合力採用とは異なる「エンジニアスペシャリスト採用」という採用フローを設けている。
この採用フローで求められる人物像の必要条件は、「自分で実現したいものを考え、プログラミングして完成させた経験」である。
出身校や学部、使用プログラミング言語などは問わない代わりにプログラミング経験が必須であり、さらにコンピュータサイエンス分野における各種専門知識や開発経験、そして自分のサービスをつくる意欲、などが「より望ましい要件」として掲げられている。
ディー・エヌ・エーでのキャリアパス
DeNAでは全社員を対象に、年4回の目標設定面談と、年2回の給与見直しを行っている。
これは業界の変化のスピードが速いため、細かく適性な評価をするための方針である。
また半年に1度のキャリア公募制も実施しており、海外事業所への出向が候補となることもある。
エンジニア職では、一般的なプログラマー、SE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャといった経路に縛られることなく、自由なキャリアパスが描けるようになっている。
具体的には、サービス成功のためにオールラウンドなエンジニアリングをする「サービスリード」、深い専門性と技術力を活かす「エキスパート」、プロジェクト全体の管理を行う「プロジェクトマネージャ」と担当する組織のマネージメントを行う「ラインマネージャ」、そして新しいサービス、事業を創出する「ビジネスリード」といったキャリアが用意されており、これらを選び、あるいは複数選択して組み合わせるなどして、各自の志向に合わせたキャリアパスの構築が可能となっている。
ディー・エヌ・エーのトレーニング
DeNAは海外進出を積極的に展開しているため、英語研修に力を入れている。
まず集合型英語研修として、外国人英会話講師が月に1~2回、ビジネス英会話講座を開催している。
また一定の基準を満たすと、英語学習費用の一部を補助する英語学習支援制度や、平日の夜に社内でTOEICが受験できる社内TOEICも年5回開いており、これらはすべて全社員を対象としている。
ディー・エヌ・エーの社会貢献・ESG
- 「Mobage」のサイトパトロールを行う新潟カスタマーサポートセンターの開設
- いじめや引きこもり、友人や学校とのトラブルなど、ネット上のことに限定せず、青少年の悩み相談などの問い合わせに応じる専用相談窓口「モバゲー110番」の開設
- 携帯やスマホで健全なネット利用をするための、啓蒙情報を利用者および保護者に向けて発信する「マナー&セーフティー」
- 青少年のインターネットおよび携帯に関するトラブル相談を受け付ける、東京都が開設した相談窓口「こたエール」への誘導
- NPO法人学校サポートセンターと協力し、中高生に学校教育の一環としてDeNAの取り組みなどを生徒に伝える企業訪問および出張授業活動
- ネットに関する啓蒙活動を積極的に推進するため、社内に設置した「ネットマナー&セーフティー推進委員会」による講演・セミナー活動
- 一般社団法人ソーシャルゲーム協会(JASGA)、安心ネットづくり促進協議会、MCF(モバイルコンテンツフォーラム)などの業界健全化のための業界団体への積極的な関与
以上のように、青少年を対象とする企業としての社会的責任を、まさに社をあげての対応に努めている。
その他の活動として、
- 横浜DeNAベイスターズの地域貢献活動
- 財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団と共同で活動している「日本の豊かな森」再生活動
- 子どもたちにインターネットのルールを楽しみながら学んでもらうために、こども向けワークショップの発表・交流の場である「ワークショップコレクション」にワークショップ出展
- ファッションショー、チャリティオークション、フリーマーケット、カートスクール、マラソン大会などのイベントを参加、開催し、楽しみながらリサイクル・リユースを体験してもらう「リサイクル・リユースイベント活動」