アドバンテッジパートナーズ Advantage Partners Inc.
アドバンテッジパートナーズ HPより
企業について
アドバンテッジパートナーズは、1992年に笹沼泰助氏とリチャードフォルソム氏(ともにベイン出身)によって日本で設立された国内独立系プライベート・エクイティ・ファンドである。
創業当初は、新規事業の立ち上げと運営、投資ファンドの設立と運営、経営コンサルティングなどを中心に事業を展開していたが、1997年に日本で初めて、バイアウト専用ファンド向けのサービス提供を開始した。以降、国内プライベートエクイティ投資の市場を立ち上げ、先導してきた。
2012年までに累計で日本最多の37社への投資を、サービス提供先ファンドによって実現。
丸紅などとともにダイエーの再生に携わった実績や、ポッカコーポレーションのMBOの実績によって知られている。
投資先の経営に深く関わることが同社の特長のひとつであり、実際にアイクレオ、ウイングアークテクノロジーズ、日本海水、ひらまつ、弥生などの企業においては新たなビジネスを構築するなど、金融技術以外の領域でも事業発展に寄与している。
メンバーも金融や会計の専門家に偏ることなく、企業運営やコンサルティング経験が豊富な50名以上のプライベートエクイティ投資のプロフェッショナルを擁している。
全投資額の約1割を自社またはスタッフによる投資とすることで、高いコミットメントを維持していることも、同社の特長である。
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代表者笹沼 泰助、リチャード フォルソム
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設立1992年
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所在地〒105-0001
東京都港区虎ノ門四丁目1番28号
虎ノ門タワーズオフィス17階
アドバンテッジパートナーズの理念
アドバンテッジパートナーズの企業理念を以下に引く。
理念 Why we exist
Advantage Way
アドバンテッジパートナーズは、常に新しい市場を創造するか既存市場を革新的に再定義する。我々は各市場において必ずリーダーシップを獲得し、それにより最大化される経済的付加価値を社会、協力者、従業員と分かちあう。目標 What we achieve
我々はファンド投資先企業を、ファンドから離れた後も競争力ある企業として発展し得る企業へと育成する。単にファンドとその投資家に価値提供をするにとどまらず、ほかの株主、従業員・家族、取引先、金融機関など、すべての関係者がファンドの投資を通して経済価値を享受できるよう、投資実行のプロセス、投資後の経営プロセスをサポートする。
戦略 How we deliver
当ファンドの投資家への価値提供を多角的側面から追及し、オルタナティブインベストメントとして卓越した投資収益の実現を目指す。ファンド投資先企業の潜在的競争力・収益力を最大化するため、経営理念、事業の定義、戦略、オペレーションシステムのすべての側面の改革案を詳細に提案し、サポートする。
指針 How we work
4 Advantages
我々アドバンテッジパートナーズは、このミッションステイトメントを遵守するために以下の行動基準「4つのアドバンテッジ」を確認し、日々の業務遂行の際の指針とする。1. CLIENT Advantage
我々は顧客に対し、常に尊敬の気持ちを有し、最大の付加価値を提供する。我々は、献身すべき真の顧客が誰であるか見誤らない。我々が受け取る報酬は、すべて顧客が支払って下さるものであり、我々は、業務時間内の各瞬間で各自が行っていることが、本当に顧客への付加価値提供に直結しているか、常に確認する。
2. QUALITY Advantage
我々は、グローバルスタンダードの観点から、最高の品質の業務を提供する。我々のサービスの標準と内容は、常に属する市場における最高のものであり、新しい業界標準となる。我々の採用する経営テクノロジーは常に最先端(The edge of the state of the art) のものであり、 企業の新しい戦略と運営形態の標準となる。
3. INITIATIVE Advantage
我々は、常に主体的に考え、行動する。我々は自らの知性と行動力と粘り強さによって、問題を解決していく。我々は、常に最先端の経営理論を駆使し、論理的に考え、行動する。業務推進上の諸問題を可能な限り詳細に分析し、解決案を立案する。我々は、ワークプランの作成と徹底管理を習慣づけることにより、社会の平均を上まわるスピードで業務を遂行する。我々の日々の業務は、必ず具体的なアウトプット(成果)をもたらすものでなければならない。アウトプットは、売上、利益などの最終的な経済的成果だけでなく、日々の報告書、分析資料、マニュアル、改善企画書など、それにより組織全員が活動の価値を共有化できるような成果をいう。
4. FAIRNESS Advantage
我々アドバンテッジパートナーズ グループにおいては、人種、性別、年齢、学歴、職歴など各個人の生来的属性、あるいは過去の経歴などを、採用後の社内における評価、昇進、待遇その他業務上の機会提供の決定に一切、考慮しない。各個人の能力、目標の継続的な達成実績、組織の円滑な運営に対する協力、業務への前向きな態度、各局面で発揮されるリーダーシップによってのみ決定される。我々は、事業運営を支援して下さる協力者に対し、最大の敬意と感謝の気持ちを常に持ち続ける。それにより、我々は社会との共生に基づく継続的な発展を実現することができる。協力者とは、投資家・銀行など資金の提供者、顧客企業での窓口担当者、顧問の皆様、仲介者、資材の納入業者、我々の業務へのコミットメントを理解してくれる家族、友人を含む。我々は、社内の他部門、同僚、上司、部下を、顧客への付加価値を最大化するために信頼し協力しあうべき最も重要な仲間と考える。必要な情報を能動的に遅滞なく共有し、相談しあい、最適の問題解決を行っていく。
アドバンテッジパートナーズの沿革
- 1992年
- ベイン・アンド・カンパニー出身の笹沼泰助氏とリチャードフォルソム氏よって、株式会社アドバンテッジパートナーズ設立
(事業内容:新規事業の立ち上げと運営、投資ファンドの設立と運営、経営コンサルティング) - 1993年
- メリディアン株式会社を設立(事業内容:VAT(付加価値税)に関するコンサルティング事業など)
- 1995年
- 株式会社アドバンテッジ インシュアランス サービスを設立
- 1997年
- 日本で初めて、バイアウト専用ファンドへサービス提供を開始
- (2000年バイアウトファンド2号へ、2003年バイアウトファンド3号へ、2007年バイアウトファンド4号へのサービス提供を開始)
- 1999年
- メリディアン株式会社の株式を譲渡、
- 株式会社アドバンテッジ リスク マネジメントを設立
- 2005年
- アドバンテッジパートナーズを株式会社から有限責任事業組合として、組織変更
- 2007年
- 株式会社アドバンテッジアドバイザーズ設立
- 香港にオフィス設立
- 2008年
- 公開株投資ファンド向けのサービス提供を開始
アドバンテッジパートナーズのサービス
プライベート・エクイティファンド設立、運営の支援と以下の業種への直接投資
- 流通・小売
- 消費財・メーカー
- 介護事業
- 通信
- IT・ソフトウェア
- 金融・サービス
主な実績
■ユナイテッド・シネマ株式会社
住友商事より、発行済株式の100%を取得。
■メガネスーパー
競合の中でも低価格販売店(Zoff、JINSなど)に人気が集まったことによって業績が低迷したことから、債務超過に陥ったことを受け、投資ファンドが再建支援。アドバンテッジパートナーズは約75%を出資。
■ウィルコム
企業再生支援機構へ支援要請をしたことで、同機構に加えアドバンテッジパートナーズとソフトバンクが出資し、再建支援。2010年よりソフトバンク傘下となった。
■東京スター銀行
2007年、同銀行の買収を発表。上場銀行においては初めてのTOBによる非上場化案件となった。
■ポッカコーポレーション
MBOによって関連会社アドバンテッジホールディングスの完全子会社となったことで上場廃止。後にサッポロ傘下となった。
■ダイエー
丸紅、イオン株式会社とともに主要株主として事業再生をサポート。後に丸紅へ売却。