EY新日本有限責任監査法人 Ernst & Young ShinNihon LLC
EY新日本有限責任監査法人 HPより
企業について
新日本有限責任監査法人は、日本の大手監査法人であり、4大監査法人の1つである。海外の大手監査法人を指すBIG4の1つであるアーンスト・アンド・ヤングの日本におけるメンバーファームであり、アーンスト・アンド・ヤングインターナショナルの常任理事国(10ヶ国のうちの1つ)を務めている。
公会計部門に強みを見せるなどの特色があり、監査および保証業務、財務会計アドバイザリーサービスを中心に、3000社を超える顧客を抱える。年間売上高は約1000億円である。(2018年7月から2019年6月まで)
2007年8月には、みすず監査法人から業務移管を受け、国内最大規模の監査法人となり、2008年7月1日には日本で1番最初の有限責任監査法人となった。
2019年7月には、EY Asia-Pacificエリアに参画し、グローバルネットワークをさらに強化。
加えて最先端IT技術を活用しており、不正リスク対応サービスや海外も含む全取引のリアルタイム分析など、迅速かつ充実したサービス実現を目指す。
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代表者片倉 正美(理事長)
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設立2000年4月1日
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所在地東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー
EY新日本有限責任監査法人の理念
EY新日本有限責任監査法人の理念を以下に引く。
Purpose(理念)
Building a better working world
グローバルな経済社会の円滑な発展に貢献する監査法人私たちはこれまで、EYのPurpose(理念)「Building a better working world」に加え、監査法人の経営理念として「信頼され、社会に貢献する監査法人」を有していました。
両者の基本姿勢は同じであり、私たちの判断の拠り所としてすべての行動の規範となるものであることから、今回、EYのPurposeに理念を統一し、その日本語訳として、あるべき監査法人の姿を追求し、これまで以上に監査法人が社会の要請・期待に応える使命を明確に表す「グローバルな経済社会の円滑な発展に貢献する監査法人」としました。
Ambition(目指すべき姿)
最先端のデジタル技術を活用し、卓越した知見に基づいた
保証業務の提供により、ステークホルダーに高い付加価値を与え、
グローバルな経済社会の円滑な発展に貢献するプロフェッショナル集団1. 最先端のデジタル技術の活用
私たちは、デジタル技術の急速な進化を、クライアントのビジネスの変化に対応していくための受け身の対応としてではなく、監査法人のビジネスモデルを大きく変革させる好機と捉えています。新しいテクノロジーによるサービスの変革やイノベーションに取り組むEYと連携を図りながら、いち早くデジタル技術を現場に取り入れ、より深度のある高度なサービスを実現するべく投資を促進します。2. グローバル対応力の強化
企業活動のグローバル化に伴い組織構造が複雑化している状況において、海外子会社の管理やグローバルリスクマネジメントへの対応が迫られています。これに伴い、私たちがより高い水準でサービスを提供することへの期待も高まっています。このような状況を受け、私たちはEYのグローバルネットワークを駆使し、さらに最新のデジタルツールを活用することにより、クライアントからの期待に応えてまいります。3. 卓越した知見を持つ人材の育成
人的作業を代替し効率化をもたらす機能があるデジタル技術への投資は、これまでのプロフェッショナルの在り方を変えていく転機とも捉えています。
デジタル技術ではカバーできない、人だからこそ提供できるプロフェッショナルとしての「卓越した知見」を重要視し、このような知見のある人材の育成に取り組みます。個人レベルにおけるグローバル対応力の向上と合わせ、真のプロフェッショナルへと人材の「質」の転換を加速させます。4. 高付加価値な保証業務及びアドバイザリーサービス業務を提供
ステークホルダーからの期待に応える保証業務に加え、サステナビリティ開示や不正対策などの新たなアドバイザリー業務へのニーズに対しても高付加価値なサービスを提供し、経済社会の期待に応えてまいります。https://www.shinnihon.or.jp/recruit/about/shinnihon.htmlより引用
EY新日本有限責任監査法人の沿革
- 1967年
- 一橋大学名誉教授の太田哲三が日本で最初の監査法人として、監査法人太田哲三事務所設立。
- 1969年
- 富島一夫が昭和監査法人設立。
- 1985年
- 監査法人太田哲三事務所と昭和監査法人が合併し太田昭和監査法人となる。
- 2000年
- 太田昭和監査法人とセンチュリー監査法人が統合し監査法人太田昭和センチュリーとなる。
- 2001年
- 監査法人テイケイエイ飯塚毅事務所と高千穂監査法人が合流し名称を新日本監査法人に改称。
- 2007年
- みすず監査法人から約1000名の社員が移籍。
- 2008年
- 日本で最初の有限責任監査法人として、新日本有限責任監査法人となる。
- 2018年7月
- 名称を新日本有限責任監査法人からEY新日本有限責任監査法人に改称。
EY新日本有限責任監査法人のサービス
数多くの企業や学校法人などに対して監査を行っている。金融取引法監査や会社法監査を中心に、労働組合監査や学校法人監査、その他法定監査から任意監査まで幅広く監査証明業務を行っている。その監査証明業務の年間売上は約850億円にもおよぶ。
また、被監査証明業務としてIPO(株式公開)支援サービスやIFRS導入サービスやをはじめ、不正対策/係争支援、財務会計アドバイザリー、気候変動リスク対応・サステナビリティサービスなど幅広いアドバイザリーサービスメニューを展開している。
その提供業種は、金融、公会計、医療/福祉、不動産等多岐に渡り、それぞれに即したアドバイザリーサービスを提供している。
加えて同社のグローバスネットワークを活かした海外でのサービス提供も実施している。
EY新日本有限責任監査法人の求める人物像
公認会計士を中心に、アドバイザリーサービスに従事するプロフェッショナルが求めらている。高い監査や会計の知識を有していることはもちろん、同社が理念に掲げる「一人一人が社会からの期待と使命感」を強く認識し、それを果たすための行動を自発的に行うことが求められている。
さらに同社では組織の意思決定スピードを上げ、迅速な対応力と柔軟性の確保の観点から組織改革を推し進めており、メンバーにもそうした能力を備えることがますます重要視される。
EY新日本有限責任監査法人でのキャリアパス
採用面接時に希望業務をヒアリングし、採用後に配属に関するアンケートを行うことで、できる限り本人の希望とマッチした配属を実施している。
部門移動については、データベースを通して随時、自己申告が可能となっている。
入力された業務経験やスキルと、個人面談・カウンセリングなどを参考にして、できる限り各人の将来設計に沿うように配慮している。
海外赴任について
同社では部門を問わず、現在海外26カ国49都市に海外駐在員を約100名派遣しており、今後も増員する見通しであるとしている。
ワークライフバランス
育児や介護をするメンバーの仕事と家庭の両立を図り、長期的に働くことのできる職場環境を推進する「育児・介護のための複線型勤務制度」および「ベビーシッター利用料補助制度」を導入している。
利用実績も多く、育児や介護とキャリアの両立を支援している。
同社の主なキャリアパスは以下の通り。
スタッフ
主査の指導・監督下での監査実務の経験と会計・監査に関する基本知識を蓄積する。スタッフとしての経験が積みあがったところで、小規模クライアントの主査となる場合もある。
シニア
大規模クライアントの主査を補助する。
中小規模のクライアントの主査として現場を統括する。
専門知識だけでなくクライアントとの良好な関係保持やメンバーの指導・育成も重要となる。
マネージャー
大規模クライアントの主査として現場を統括。
大規模クライアントならではの管理・調整能力が求められる。
シニアマネージャー
複数のクライアントの監査業務全般を統括する。
自身の専門知識を武器に高いレベルの業務管理能力、問題解決能力を駆使することが必要。
パートナー
監査業務においての責任者となるポジション。
法人の出資者でもある。
シニアパートナー
筆頭業務執行社員として監査業務などを統括するポジション。法人の経営にも関与する。
EY新日本有限責任監査法人のトレーニング
同社では役職や業務内容、専門領域などに合わせたトレーニングを数多く提供し、人材の育成に積極的である。
例えば、入所1年目には監査スキルだけでなく英語やビジネスマナーなどの人的スキルを向上させる、合計170時間におよぶトレーニングが用意されている。
また語学に関しては、TOEIC対策講座、ネイティブ講師による英語研修、ビジネス英語研修、電話会議対策研修、海外語学研修(4週間)など、豊富な研修プログラムが用意されている。
加えて、シニアとマネージャーを対象としたOJT型の海外研修制度がある。(GEP:Global Exchange Program)
各国のEYが職員を相互に受け入れ、その能力向上を目指す1年半~2年間の研修プログラムで、EY海外事務所で監査チームにアサインされ、監査業務の経験を積むことができる。
さらに同社ではデジタル系人材の育成も推進しており、2019年8月にはJapan GradLab では 2 週間の集中研修と半年間にわたるグループワークを実施。デザイン思考を用いたディスカッションや、同社が展開するデジタル技術を用いて不正な仕訳データを発見するゲーム形式のトレーニング、アジャイル開発の学習などが行われた。
EY新日本有限責任監査法人の社会貢献・ESG
EY Japanの社会貢献活動は、「Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)」という理念に従い、事業活動などを通じて、教育(Education)、アントレプレナー(Entrepreneur)、環境(Environment)の3つをテーマにした「3E活動」に注力した社会貢献活動を展開している。
具体的な活動内容は以下の通りである。
教育(Education)
最も重要な財産は「人」であるという考えの下、国内外の大学への寄付講座および講師派遣、キャリア大学、チャリティー・リレーマラソン、中高生への教育支援などさまざまな教育支援活動を実施。
環境(Environment)
社会、経済的に持続可能な発展をするために、東日本グリーン復興モニタリングプロジェクト、気仙沼・舞根湾に蘇る生き物たちに学ぶモニタリング調査プロジェクトなど継続した環境保全活動に取り組む。
アントレプレナー(Entrepreneur)
日本の次代を担うビジネスリーダーの育成に貢献することを目指し、起業家の支援を行っている。
創業期から株式上場、M&Aに関するアドバイス、海外進出支援など、アントレプレナーの成長ステージにあわせたサービスを提供している。