バリュエーション
バリュエーション(Valuation)とは、利益や資産、将来性の観点から企業価値を評価することを指す。評価の対象となるのは、事業、株式、資産などである。
日本語では、企業価値評価と呼ばれる。
投資活動における検討・選択・判断や、M&Aに際し、買収を実施するかどうかの判断、複数企業からの選定を行う際にバリュエーションを行う。
バリュエーションの方法は、「インカムアプローチ」「コストアプローチ」「マーケットアプローチ」の大きく3つのアプローチに分類できる。
■インカムアプローチ
インカムアプローチは、過去と現在に加え、将来性も加味した算出がなされる。
収益性とリスクの両方を評価できるもっともスタンダードな手法となっている。
DCF法(Discounted Cash Flow)や配当還元法などがある。
■コストアプローチ
コストアプローチは、将来の見込みは加味されず、過去と現在が評価範囲となる。このため、清算される企業向きの方法である。
- 簿価純資産法(算出法:帳簿資産合計=薄価純資産法÷発行済株式数)
- 時価純資産法(算出法:時価資産合計-(買掛金+支払手形))
■マーケットアプローチ
売却企業の持つ事業や資産について、類似商品やサービスの市場価格を基に算出する方法である。このため、ベンチャーなど類似事業のない場合には適用できない。
市場株価法やマルチプル法などがある。
評価法としては、以下のようなものもある。
- 「NPV」(Net Present Value)正味現在価値
- 「IRR」(Internal Rate of Return)内部収益率
- 「EVA」(Economic Value Added)経済付加価値
- ペイバック(回収期間)法
また、株価が割安か、割高かを判断することをバリュエーションということもある。
この場合の指標となるのは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などである。
PER(株価収益率)は、時価総額÷純利益で求められ、低いほど割安という判断ができる。
PBR(株価純資産倍率)は株価÷1株あたりの株主資本で求められ、こちらも低いほど割安(1倍が基準)と判断できる。
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