トレーサビリティ
トレーサビリティは、生産、加工および流通において、特定の一つ、または複数の段階を通じて、食品や製品の移動を把握できること。
日本語では生産履歴管理と訳されることが多い。
食品業界では、肉牛、米など義務付けられているものもある。
自動車、配送、電子部品、医薬品・化粧品などの業界でも自発的な取り組みがなされ、スタンダードとなっている。
バーコード、商品番号や受発注番号をつけ、オンライン上での確認できるシステムなど、トレーサビリティのためには、ITシステムが欠かせない。
把握(追跡)する内容としては、「原材料」「生産・製造者」「製造プロセス」「販売責任者」「出荷状況」などである。
たとえば、ある食品を食べて病人が出てしまった場合、
- どこから購入したものかがわかる
- 販売店がどこから仕入れたのかがわかる
- どこで製造されたかがわかる
- 製造工程に問題がないかを確認できる
- 製造に使われた材料に問題がないかを確認できる
- その材料はどこで生産されているかがわかる
上記のように、追跡していくことで問題の根本原因を探ることができる。
責任の所在が明らかになることで、安心で安全な食品や製品の提供が促される。
また、問題があった商品の回収や製造停止がスムーズになり、問題の拡大を防止することができる。
とくに感染リスクのあるものに関しては早期の収束が重要なポイントとなる。消費者の信頼を獲得するためにも、トレーサビリティの体制確保は重要である。
ECビジネスの普及も著しいが、輸送や宅配便などでは、オーダー発生から依頼者に届くまでの品物の現在地(物流状況)を各経由地・事業所ごとにチェックすることができる。
また、家電製品の破棄状況を管理することの重要性も高まっている。
昨今の品質管理に対する意識の高まりから、トレーサビリティのマネジメントについてのコンサルティングニーズも高まっている。
トレーサビリティという単語の意味、そしてそれがなぜ今大切となっているのかという背景について、事前に理解しておくとよいだろう。
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