リーン生産方式
リーン生産方式とは
リーン生産方式とは、主に製造業界で取り入れられている、無駄を省いた効率的な生産方式のことである。
1980年代に活況だった日本の製造業における生産方式(特にトヨタのジャストインタイム生産システムなどの生産管理手法)を、マサチューセッツ工科大学にて研究、著書を発表したことで1990年に一般化・体系化された。
現代では、製造業に限らず、他分野でもこの考え方が応用され、世界中で活用されている。
リーン生産方式の概念
リーン生産方式の基幹となる概念は、「不良品を作り出さない仕組み」と「必要なものを必要なときに必要な分だけつくる」である。
生産ライン上で問題が発生した時点でラインを停止させ、「なぜ」を繰り返すことで徹底的に原因を究明して処置を講じる。
生産現場で起こり得る「ムラ・ムリ・ムダ」をなくし生産の効率性を高めていく。
【ムラ】
標準値を明確にし、ムラを発見し取り除き平準化させる。ムラの出るものとして、材料の質、設備、手順、仕事量、従業員のスキルや能力などがある。
【ムリ】
多すぎる、遅すぎる、高すぎる、遠すぎる、小さすぎるなどの過不足のない作業を行う。生産に使う対象物だけでなく、過剰なスケジュールの詰め込みや受注、人員調整などにもあてはまる。
【ムダ】
生産現場にある7つのムダを省いていく。7つのムダとは、過剰生産、手待ち、運搬、加工、在庫、動作、不良生産である。
生産フロー、各作業、発生した問題など、すべてのものを見える形にして管理する点も特徴。見える形になれば、改善できる部分の発見も容易になり、さらなる生産能力の向上につなげる。
結果的にリードタイムの短縮化、工場ラインの流れの円滑化により生産性が向上する。大量生産方式で得られる生産的スケールメリットを加味しても比較にならない成果が出せる。
リーン生産方式は、製造業(特に自動車)に強みを持つコンサルファームで用いられることの多い単語である。
そのようなファーム・部門を受ける際には、リーン生産方式のメリット・デメリット、および従来の生産方式との違いについては理解しておいたほうが良い。
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