フェルミ推定
手元にある手掛かり(数字)をもとに論理的に概数を推定する方法
フェルミ推定とは、「論理的に概数を推定する方法」と定義される手法。実際に調べてみないとわからない、もしくは、特定することや調べることが現実的ではない数量(数値)を、手元にある手掛かり(数字)をもとに、論理的に計算し推定する。社会が目まぐるしく変化する中、未知の課題に対するアプローチとして注目されており、大手IT企業やコンサルティングファームの面接にて出題される事が多い。
フェルミ推定の特徴
フェルミ推定では、「手元にある数字を元に論理的に数量(数値)を推定」させるために、前提条件(仮説)を設け、論理的に展開することが求められる。
面接官が見ているのは、一般的に知られている数字(人口や、面積など)を元に、仮説を立て、論理的に数量(数値)を導き出し、その根拠を説明できるかどうかである。
フェルミ推定の例題
面接で出題されるフェルミ推定の問いは、下記の通り多岐に渡る。
- 「東京都内にタクシーは何台あるか」
- 「コンビニ、カフェ、ラーメン店などの売り上げ推定(1店舗、1日、1か月など)」
- 「スポーツジム、タクシーなどの市場規模推定(市場全体、年間など)」
- 「東京オリンピックの経済効果」
- 「野球やサッカーなどの競技人口」
- 「10円をスカイツリーの高さまで積み上げるには、何枚必要か」
- 「東京都内にマンホール、電柱や基地局はいくつあるか」
フェルミ推定で市場規模や店舗売り上げを算定した後で、「その情報を基に、売り上げを倍増させる施策を提言せよ。」などのケース面接に繋がることも多い。
フェルミ推定を行うにあたり、覚えてとよい基本的な情報
- 日本の総人口: 約1億2500万人(減少中)
- 日本人の平均寿命:84歳(男性81歳、女性87歳)
- 日本全国の世帯数:5500万世帯(2020年時点)
- 日本の一世帯の平均構成人員:2.2人(2020年時点)
- 日本の国土面積:約38万平方km (内30%:平地、70%:山岳地)
- 日本全国の市の数:約800(2022年現在)
- 日本の企業数:約370万社
- 日本のGDP:約550兆円(2023年現在。世界3位。1位はアメリカ、2位は中国)
- 日本の給与所得者数:約6000万人(日本の総人口のおよそ半分が給与所得者と捉えることが可能)
- 世界の総人口:約80億人(2022年現在。アジア・アフリカを中心に全世界で増加傾向)
- 地球の表面積:5億平方km(うち70%が海、30%が陸)
最新のデータは「総務省統計局」や「厚労省」のデータを参照するとよいだろう。
参照:総務省統計局
参照:政府統計e-Stat
フェルミ推定は、コンサルティングファームの面接において頻出するため、念入りに準備してから臨むことが必要である。
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