フィージビリティスタディ
フィージビリティスタディ(Feasibility Study)とは、新規事業や新しくプロジェクトを開始する前に、事業やプロジェクトが実行可能かどうか確認するために行われる調査のこと。同時進行している複数プロジェクトを優先づけるためにも重要なプロセスである。
FSと略されることもあり、日本語では「実現可能性調査」 、或いは「採算性調査」と訳される。
フィージビリティスタディの目的としては、以下のようなものが挙げられる。
【実行判断】
- 実行可能なものかの確認
- 採算性の確認
- 実施・投資するのかの判断
- 数の事業候補がある中での採算性の比較
【実行計画の精査(シミュレーション)】
- 予算の確認と利益予測
- 工数の確認、プロセスの最適化
- 人員計画・スケジュールの整合性の確認
- 必要な技術や特許関連の確認
フィージビリティスタディでの調査対象となる要素は、多岐にわたる。
高リスクと考えられる事業案件ほど、より詳細のデータを集め、綿密な分析が求められる。
外部要因としては、政治、経済、法律、税制度、インフラ整備の状況、自然・社会環境、技術・特許、業界の動向、マーケット調査、競合他社の存在と状況などがある。
内部要因としては、保持している技術や特許、販売計画、財務状況(資金調達)、人材状況、スケジュール、戦略、競争優位性と継続性、損失のリスクなどがある。
計画段階では、最終的なアウトプット(最終目標)や、中間目標を明確に定義づけしておくことも重要なポイントとなる。
人材、時間、工数などのコストを加味しながら、緻密なシミュレーションを行っていく。
また、プロセス上で考えられる代替案を出し、各案をあてはめたシミュレーションで検証しながら、最適なものを計画に組み込んでいく。
これらを可能にするのがフィージビリティスタディである。計画の曖昧さや甘さを払拭し、事業やプロジェクトの実行段階での大幅な変更、予算や工数がオーバーしてしまうことを防ぐことができる。
フィージビリティスタディは、ケース面接の中でも重要な概念である。
例えば「ある企業の売り上げを5年で2倍にせよ」というお題が出たときに、いくつかの施策を検討することになるが、その場合それぞれの施策のフィージビリティと、施策のもたらすインパクトについて考察する必要がある。
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