コーチング
コーチングとは、当事者が目標、問題、課題に対し、自らの思考を持って解決策と行動を見つけ、最終的に目標達成や課題解決に到達することを支援する活動のこと。
支援者がコーチ(コーチングを提供する者)であり、当事者はクライアント(コーチングを受ける者)となる。
コミュニケーション手法の一つであり、教育、人材育成、心理療法などさまざまな分野で取り入れられている。
企業などでビジネス上の問題解決や行動変容を促していくビジネスコーチング、経営者や個人の自己実現を促していくエグゼクティブコーチング、仕事に限らず、子育てや自己実現など生活全般に向けたパーソナルコーチングなどがある。
コーチは、傾聴と適切な質問によって、クライアントが思考する際の視野、視点、視座を拡大する。知識や経験を基にしたアドバイスをするわけではなく、質問によって、コーチングを進める。クライアントの思考の整理や明確化を助け、クライアント自身のさらなる思考を引き出していく。
それにより、クライアントは新しい気付きを得て、ベストな行動を自ら見つけ出し、自身で選択していく。
コーチの役割は、クライアント自身が持っている思考力、能力を最大限に引き出しながら、クライアントが理想とする地点に導くことである。そのプロセスの中で、クライアントのさらなる成長を促していく。
すでに教える内容を持ち、それを教授する学校の教師や教授が行うティーチングとは別物。答えはクライアントが持っているということをベースとして進められる。
また、コンサルティングは、クライアント(主に企業)の課題や抱える問題に対して、クライアントの状況、リソースをヒアリングする。ヒアリング内容を基に分析や検証を行い、クライアントにとってベストな解決策や方法を提案する。
コンサルタントは、コンサルタントが持つ専門的な知識、情報、手法をクライアントに提供する。解を与えるという部分でコーチングとは異なる。
しかし、コンサルティングにおいても、解決策を立案・提示することが目的ではなく、クライアントの成長や成功が目的となる点では、コーチングと同様である。
さらに、クライアントが自ら行動を起こすうえでは、コンサルタントからの提案よりも、クライアント自ら解を見つけた方が効果的であることも珍しくない。
そのため、コンサルティングプロジェクトの過程の中でも、コーチングアプローチによって、適切な解を見つけ出すことも頻繁に行われている。
クライアント企業の経営者からの支持が厚いベテランコンサルタントは、コーチングスキルに長けていることが多い。
コンサルタントとして活躍するうえでも、コーチングに関するベーシックスキルについては、しっかりと身に着けておくとよいだろう。
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