最高情報責任者(CIO)
CIOとは、Chief Information Officerの略称で、企業で扱う機密情報から公開情報に関わる業務を統括する役割を持つ役職を指す。日本語では、最高情報責任者と訳される。
企業の情報には、アナログなものとデジタルのものが存在する。
近年、企業はデジタル情報なしでは競争力を維持することは困難を極める。加えて、大量化、多様化する情報の管理も高度な技術やシステムを要するようになっている。企業の持つ情報が増えれば増えるほど、情報の漏洩や流出のリスクも大きくなる。
このようなビジネス環境の中で、CIOの存在は企業にとって不可欠となっている。
CIOは、企業の経営とITをつなぐ役割を持つ。企業で活用していくITシステム(顧客管理、経理、労務、人事、物流など)を最適化することはもはや基礎的な役割といえる。
現代のデジタル技術の発展により、AIやビックデータ活用による新たなビジネスモデルやマーケティング手法を始め、顧客や従業員に対しても新たな価値を提供していくことが求められている。
また、グローバル展開によって、地理的に事業が拡大される場合においても、デジタル技術の存在がスピーディーな業務遂行上、必要不可欠となる。
更に、情報セキュリティの観点から見れば、コーポレート・ガバナンスとの関連性も強くなる。これらは、すべて経営戦略に関わるものである。経営とITは、個別のものではなく、密接に関わるという認識と戦略のもとに業務を実行していく必要がある。
このような背景の中、CIOの担う役割は重要性を増している。CIOを務めていくためには、日々進展するIT・デジタル技術に関する幅広い視野と理解が求められるのはもちろんのこと、社会・産業構造の変化、企業経営についても深い見識が求められる。
CIOの重要性の高まりと任務の範囲が拡大していることから、より専門性に特化した役職も見られるようになっており、以下のような例がある。
【CISO|Chief Information Security Officer】
最高情報セキュリティ責任者
【CTO|Chief technology officer】
最高技術責任者。情報技術の評価・分析・導入の責任者
【CKO|Chief knowledge officer】
最高知識責任者。社内の業務効率化・改革の責任者
ITコンサルティングファームのクライアントのカウンターパートは、会社規模にも寄るものの、CIOとなることも多い。
一緒に仕事をするうえで、CIOの役割や抱える悩みについて事前に理解しておくことはとても重要である。
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