アジャイルソフトウェア開発
アジャイルソフトウェア開発(Agile Software Development)とは、ソフトウェア開発手法の中でも、開発に掛かる期間の短縮に特化した手法の総称。特定の開発手法を指すものではない。
単にアジャイルと呼ばれることも多い。
英語のアジャイル(Agile)は機敏、頭の回転の速さ、動作の素早さなどの意味である。従来のソフトウェア開発で主流だったウォーターフォールと比べると、開発期間が短くて済むことから、アジャイル(速い)ソフトウェア開発と呼ばれる。
それまで主流であったウォーターフォール開発は、品質の高さに重きを置いておりプログラム完成までに長い工数を要する。万が一、顧客が動作確認した後に問題の発見や注文漏れなどがあると、手戻りで工数が大きくなり、コストや時間が膨らんで顧客満足度や業務効率は低くなってしまう。
一方、アジャイルソフトウェア開発手法の特徴は、1回の開発期間(工数)を短縮化し開発におけるリスクを最小限に抑える点にある。アジャイルソフトウェア開発は、1度の業務範囲を狭めることにより、問題発生時の対応、顧客の要求への対応が迅速化される。顧客が動作確認を行うまでの必要な期間は2~3週間から2~3か月と短いスパンであり、顧客満足度の高さが特徴と言える。
アジャイルソフトウェア開発の名前が広く認知されたのは、「アジャイルソフトウェア開発宣言」が契機となる。それまでの呼称は、軽量ソフトウェア開発手法であったが、ケントベックを筆頭に当時の軽量ソフトウェア開発第一人者17名が、アメリカユタ州に集まり、各自が研究していた開発ロジックを1つにまとめあげた。原理と原則を記した内容を文章として制定、そのタイトルが「アジャイルソフトウェア宣言」であり、この時から呼び名も軽量からアジャイルに変更された。
アジャイルソフトウェア開発の手法はいくつも存在している。その中でも特に有名なのは、スクラムと呼ばれる手法や、XP、FDDなど。
近年のビジネスシーンではスピードが重要になっている。特に、他社に先駆けた新規サービスの市場投入などのシーンにおいては、アジャイル型開発が求められる機会が多くなってきている。このようなプロジェクトをコンサルティングファームがマネジメントすることも多いため、開発経験は無い場合でも、アジャイル型開発に関する概要は理解しておく必要があるだろう。
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