スケールメリット
スケールメリットとは、スケール(規模)が大きくなることで、事業や経済活動において、有利、優位、円滑になるなどのメリットを指す。
スケールメリットは、和製英語であり、英語では「advantages of scale」などと表現される。
日本ではスケールメリットという言葉が浸透しているため、場面に応じて使い分けていく必要がある。
たとえば、100個ずつ同一製品を製造するより、1万個の同じ製品を一度に製造するほうが限界費用も小さくなるため利益率を高めることができる。
つまり、企業規模が大きくなり、生産能力が高まるほど、スケールメリットは得やすくなる。
同業の企業同士が合併して、企業規模を大きくすれば、知名度や市場シェア、ブランド力が上がる。これにより、他社より優位になることで利益も拡大する可能性が広がる。
各企業が共同出資して、共通して使える商品券やクーポンを発行するなどして、集客の拡大を図っていくこともスケールメリットを狙ったものである。
スケールメリットを得るためには、市場のニーズと生産・対応能力のバランスの見極めが重要なポイントとなる。過剰で、低品質な拡大は、信頼性、ブランド力の低下につながりかねない。
コンサルティングファームは一般にスケールメリットが効きにくいビジネスであるが、近年、総合系コンサルコンサルファームを中心に、その様相は変化しつつある。
例えば、中にはアフリカに1万人以上のコンサルタントを有するファームもあり、日本にいながら電話一本で、現地で働いているコンサルタント達の最新の知見や情報が手に入る。
これは、プロジェクトで短期間現地に滞在しているコンサルタントとは、得られる情報の量・質も全く異なる。組織の規模や体制によって、圧倒的に大きな優位性を確立できている事例である。
また、コンサルファームで課されるケース面接では、このスケールメリットを考察する場合も多い。
効果的な施策を打つための軸として、常に頭の片隅に「スケールメリットが効くかどうか」を置いておくと良いだろう。
こちらよりお問い合わせください