3C(分析)
3C(分析)とは、対象となる事業、製品・サービスの有望度を、Customer(市場)、Company(自社)、Competitor(競合)の3つの観点を踏まえて評価するフレームワークのことを言う。
Customer(市場)が主に外部環境の評価、Company(自社)・Customer(競合)が主に当該事業のポジションの評価となるが、それぞれ独立したものではなく、3つを合わせて総合的に評価がされる。
事業評価における汎用性は高く、全社リソースの再配分に向けた各事業の評価や、新規事業の評価、M&A(買収)先企業の評価などに幅広く利用される。例えば、2025年に向けた重点投資領域の選定に向けた事業ポートフォリオ評価プロジェクト、IoTを活用した保守点検サービスへの新規参入戦略プロジェクト、北米市場への参入に向けたクロスボーダーM&A戦略プロジェクトなど。
3つのCについては、具体的には下記のような点を評価する。
Customer(市場)
過去/現在/将来におけるセグメント別の市場規模、市場成長率、収益性、及び上記の背景となる顧客ニーズ及びトレンド等を踏まえた、市場の魅力度とKBF(KSF・KBFの項を参照、自社が優位性を持ちうるかの判断に使う)。
セグメントは製品・サービスの違いや顧客ニーズの違い(品質、価格重視など)、顧客業界の成長性の違い等に応じて分類されるため、事業の性質に合わせたセグメント設定が必要。
Company(自社)
対象となる事業、製品・サービスの売上、過去成長率、収益性及び各セグメント内でのシェア、またその背景となる優位性。優位性の源泉は事業の性質により異なるが、製品・サービス技術、製造技術、販路など多岐にわたる。
分析に当たっては、市場セグメント別に事業を切り分けて評価することが重要。全体としては下位シェアでも特定セグメントに強いといったケースは多く存在する。
Competitor(競合)
対象となる事業における主要な競合の事業、製品・サービスの売上、過去成長率、収益性及び各セグメント内でのシェア、またその背景となる優位性。
分析対象としては、当該事業におけるトップシェア数社をとることが多いが、加えて収益性の高いニッチトップなどを含めることもあり、そのビジネスの全体像を理解する上で必要なプレーヤーを網羅することが重要である。
自社戦略を考える際の基本的なフレームワークとなる3Cだが、4PやSTP分析、SWOT分析と並び、コンサルティングファームのケース面接でも使用頻度が高い。ケース面接のディスカッションにおいて、Competitor(競合)の視点を検討し忘れて、失敗をすることも多い。オーソドックスなフレームワーク故に、抜け漏れていることが、面接官から気づかれやすいため特に注意が必要となる。企業の状況を整理する際に非常に便利なため、面接突破のためには、使いこなす必要のある代表的なフレームワークである。
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