三菱総研が調査レポート生成AIエージェント「べビリサ」のデモサイトを公開
株式会社三菱総合研究所(以下、MRI)はweb調査レポートを自動生成するAIツール「べビリサ」を開発し、デモサイトを公開したことを発表した。本ツールは市場調査、技術調査、海外調査等の幅広い調査を対象に、情報収集から調査計画、レポート作成までワンストップで実施する。
■背景
企業では組織の意思決定に必要な調査業務が日常的に行われているが、最新の情報収集に時間と手間がかかることや不慣れな分野の調査では情報源の特定や内容把握に時間を要すること、調査軸の明確化が困難であることなどの課題がある。MRIは自社の主要業務の一つである調査・レポート生成のノウハウと生成AI技術を活用し、情報収集の自動化に加え、調査項目の設定支援やレポート生成の自動化によりこれらの課題を解決する「べビリサ」を開発した。
■特徴
べビリサは利用者が入力した調査の背景や目的をもとに調査計画を生成し、利用者による修正を経て調査レポートを作成するツールだ。本ツールの利用により、一般的な調査業務に要する時間を3割削減し、より多くの時間を創造的な検討業務に充てることができる。以下の3つを特徴として挙げる。
1.調査計画を考える。
利用者が調査の目的・背景を入力すると論点を導出し、調査すべき内容を上げる。利用者は調査内容についての詳細な検討を行わずに済み、大幅な作業効率化が図れる。また、AIが生成した調査計画を利用者が繰り返し確認・修正をすることにより利用者の壁打ち相手として計画をブラッシュアップすることも可能だ。
2.レポート生成時間はわずか10分
15の調査項目、1万字の調査ポートを10分程度で生成可能。利用者はその結果に応じ、途中の論点を修正して再調査させることも可能。アイディアをもとに高速で調査・修正を繰り返すことで利用者の頭の整理にもつながる。
3.海外情報のレポート生成も可能
海外調査では言語による壁やツールに関する壁があるが、べビリサは多言語対応かつ日米欧中の比較等も可能。
類似の製品・サービスと比較すると、特に「事例調査」「調査内容のカスタマイズ」「調査計画の作成支援」「レポート自動生成」に強みを持つ。すでにMRIが提供するwebサーベイ「ロボリサ」はテーマを設定し、定点的に情報収集・分析・報告するためのツールであるのに対し、べビリサは調べたいテーマ発生時に素早く市場・技術の概況をつかむためのツールである。