EY、世界のIPOに関する調査結果を発表
EYが2024年第1四半期(以下1Q)におけるIPOの調査結果を発表した。世界のIPO件数は対前年比で7%減少したが、調達額は7%増加したという。
地域別の分析によると、地政学的ダイナミズムの影響により、今期でIPO市場のランキング上位国が大きく入れ替わった。
北米・中米・南米では、アメリカが昨年来の市場上昇の波に乗り著しい回復を遂げた。また、欧州・中東・インド・アフリカは、欧州とインドにおけるIPOの平均ディール規模が大きかったことから目覚ましい成長を遂げた。特にインドは、IPO件数で今日急速に注目を集めている。
対照的に、アジア太平洋では全体としてIPO活動が劇的に鈍化した。この傾向は、特に中国本土および香港において顕著であったという。一方で、日本はこの地域で唯一IPO件数を増加させている。
同調査は上記の地理的な分析に加え、IPO領域としてのAI関連ビジネスの成長にも言及した。AI関連ビジネスは、その影響範囲の大きさによりプライベート市場で大きな発展を記録している。EYは、この領域におけるIPO件数が数年後には急増する可能性があるとした。
EYは、上記を含む詳細な調査結果をEYの四半期レポート「EY Global IPO Q1 2024」にて公開している。