電通グループがWeb3.0時代に向けエンタメコンテンツ領域におけるNFTの実証実験「絵師コレクション」を開始
株式会社電通グループの「電通イノベーションイニシアティブ」(以下、「DII」)は、Web3.0時代に向けたエンタメコンテンツ領域における新たなファンエコノミーを模索する取り組みの一環として、株式会社ハンディデジタル、株式会社Soundan NFT、株式会社灯白社、オシロ株式会社、シビラ株式会社の5社と共同で、NFTを活用した新たな「ファンづくり・ロイヤルティ形成」を模索・創造する「絵師コレクション」を開始する。
昨今のエンタメコンテンツ業界では、無名コンテンツが短時間で数億人規模ファンを獲得する事例が多数ある。ファンが消費者としてだけでなく、自発的にソーシャル活動などを通じて生産にも参加することで、次のファンを呼び・育てるなど、ファンエコノミーと呼ばれるファンの自律的な応援活動がエンタメコンテンツの成長に必要不可欠となっている。
また、欧米ではNFTを「改ざん困難な権利情報」ととらえており、販売事業にとどまらず、NFTを軸に多様なロイヤルティ・サービスやコミュニティの構築につなげるなど、新たな与信の形として採用する事例が増加している。一方、日本国内のNFTの活用事例の多くが販売事業にとどまっていることから、今後の国内においてもNFTを新たな与信として採用する事業が増加していくと予想される。
DIIはこのような背景に伴い、あるテーマをもとに完全新作イラストを描き起こす共創コミュニティ「絵師コレクション」を実証実験第一弾として開始する。今回の「絵師コレクション」では、株式会社タツノコプロの創立60周年を記念し、NFTを活用したWeb3.0ロイヤルティプログラムをタツノコプロが誇る人気キャラクター「ドロンジョ」を用いて新たなファンづくり、ロイヤルティ形成を目指す。具体的には「絵師コレクション」に参加する人気イラストレーターとファン、およびファン同士の価値共創のなかでの応援・貢献に応じて活動を表彰する実績証明NFTを配布する。この実績証明NFTを軸にクローズドチャンネルへの参加やコミュニティで制作して出品したイラストのオークション報酬の使用方法への投票など、多様なユーティリティが還元される予定だ。
また、実証実験の環境設計としては、NFTを取得する上でのウォレットや暗号資産の事前準備など、ユーザーの参加障壁となりうる難解なUXを極力排除するため、いらびのNFT用コンストラクトウォレット「unWallet」とオシロのコミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」を活用し、絵師コレクション独自の世界観を構築しつつ、NFTになれていない利用者にも使いやすいUXでファン体験を提供する。