INTRODUCTION
近年、外資系企業だけではなく、日系事業会社からも熱い視線を送られるようになり、最も注目を浴びるキャリアのひとつとなった「ポストコンサル」。
ポストコンサルへこのような高いニーズが集まるようになった背景には、企業が直面する新しい課題の存在があります。
それをひも解くことで、今、企業がポストコンサルに何を期待しているのか、今後はどのような人材が求められるようになるのかが見えてきます。
ここでは、ポストコンサル採用のうち、近年に目立つパターンを8つに分類し、ポストコンサルに求められる役割をご紹介します。
ポストコンサルのキャリアの概要についてはこちらをご覧ください。
グローバル展開の旗手
~今、ポストコンサルに求められる8つのこと①~
ポストコンサルの採用に積極的な日系企業として、海外展開を推進する事業会社が挙げられます。
近年、グローバル化は大企業だけの問題ではなくなりました。
日本市場の存在感が低下する中、海外に活路を求める中小企業も増え、多くの企業が積極的に海外展開を模索しています。
海外進出にあたり、企業では様々なプロジェクトが立ち上がります。
進出地の検討やリサーチ、日本国内とは異なる戦略、マーケティングの他、現地拠点の立ち上げや、M&Aによる現地法人の買収、さらには現地法人の社員の育成やマネジメントなど、社内では初めてとなるプロジェクトも多数あります。
しかし、手さぐりでのプロジェクト進行ではスピーディーな展開は困難ですし、膨大なコストのかかる海外進出の失敗は、経営にとって大きなリスクとなります。
そこで、グローバル化を図る日系企業は、海外進出に関する豊富な経験を持つ人材を積極的に求めるようになりました。
このニーズを満たす人材として、白羽の矢が立ったのが「ポストコンサル」です。
ポストコンサルには、クライアントワークとして海外進出に関する調査や企画立案、クロスボーダーM&Aなどを手掛けてきた人たちも多く、こうしたプロジェクトをいくつも経験している方も珍しくありません。
また、そのようなプロジェクトに従事してきたポストコンサルは、ビジネスで十分に通用する語学力はもちろんのこと、現地メンバーなど異文化圏に暮らす人たちとも円滑にコミュニケーションを取ることのできるグローバルリテラシーも兼ね備えています。
さらに、最近では買収した海外子会社の立て直しや組織文化の変革など、海外組織改革のプロジェクト経験を持つポストコンサルも増えています。
彼らは、海外進出後の課題として、現地法人のマネジメントに苦労している日本企業にとっても、貴重な即戦力人材となります。
このように、ポストコンサルは、まさに企業がグローバル展開に際し、その牽引役に求める人物像と合致する存在なのです。
実際に、その能力と経験を評価され、海外の現地法人代表や経営幹部、グローバル戦略の責任者などに抜擢されるポストコンサルも少なくありません。
海外でビジネスをリードできる人材へのニーズが高まる昨今、このようなポジションで経験を積むことは、ポストコンサルにとっても大変魅力的な選択肢と言えるでしょう。
著者/監修者
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