キャリア戦略の賢い設計法①~「ハブ・キャリア」を活用する
キャリアチェンジの矛盾を解く
キャリア設計では、「志望職種の応募資格に該当する業務経験がない」というジレンマにぶつかることがあります。
例えば、人事職の採用では人事業務の経験者が求められ、製薬業界の採用では製薬業界の経験者が好まれます。
そうなると、自分がやりたい仕事にキャリアチェンジするためには、すでにその仕事の経験を持っている必要があるという〝矛盾〟が生じます。
この矛盾を解くために効果的なのが、「ハブ・キャリア」の活用です。
ハブ・キャリアとは、さまざまな業界・職種から入ることが可能で、かつ、さまざまな業界・職種へ転出することが可能な仕事です。
世界中のフライトの発着拠点となるハブ空港になぞらえて、弊社ではハブ・キャリアと呼んでいます。
ハブ・キャリアの代表例は、戦略コンサルタントです。
コンサル未経験でもポテンシャル採用で入社することが可能で、次の転職でも幅広い選択肢が生まれます。
戦略コンサルタントは、さまざまなプロジェクトを通じて経営課題を解決する高い専門能力を習得します。
そのため、戦略コンサル経験者は、様々な業界の事業会社、投資銀行、ファンドなど業界に縛られずに転身する機会を得られるのです。
キャリア設計のマジック!
ハブ・キャリアを上手にキャリア戦略の中に組み込むと、無理なく大きなキャリアチェンジを行なうことができます。
例えば、「ベンチャー企業の営業」→「戦略コンサル」→「外資製薬会社の経営企画幹部」といった転身も可能です。
ハブ・キャリアを挟むことで、見事に業界も職種も入れ替わっています。
しかも、この転身を通じて、新しい業務を学びながら年収も上がり続けています。
まるでマジックでも見ているかのようです。
このような手法を知っているか否かで、キャリア設計の幅が変わり、ひいては人生の可能性が大きく変わってしまうのが怖いところです。
なお、戦略コンサルタント以外にも、インターネット業界(企画職)や投資銀行(M&Aアドバイザリー)など、さまざまなハブ・キャリアが存在しています。
ご自身にフィットするハブ・キャリアを活用することで、経営幹部や経営企画、新規事業責任者、ブランドマネージャーなどの目指すマネジメントポジションへのキャリアを、ぜひ切り拓いて頂きたいと思います。
著者/監修者
ビジネスリーダーのキャリア支援に豊富な実績を持つコンコードのコンテンツ編集チームです。独自のナレッジやキャリア設計法、転職市場の最新情報を、わかりやすくご紹介します。