デジタル系企業へのポストコンサル転職[徹底解説]

ポストコンサルの転職先としてのデジタル系企業とは?

デジタル系企業とは、インターネットを活用しビジネスを展開する企業のことです。
IT企業と呼ばれることもあります。
AmazonやGoogleに代表されるような巨大企業から、数名規模のベンチャー企業まで存在し、企業の規模は様々です。

現在、デジタル系企業は、ポストコンサルの転職先として非常に高い注目を集めています。
業界としての成長が著しいことから幹部ポジションの枠が増え、年収も高くなっています。
また、ネットビジネスのスキルと経験を積むことで、後のキャリアでも有利となることも、人気が高い理由の一つです。

一方、デジタル系企業は、データを収集しやすい業態であるため、論理的かつ定量的な視点から考えられる経営者人材を求めています。
この点において、定量分析にもとづく問題解決に慣れたポストコンサルの特性との親和性は極めて高く、積極的に採用されています。

なお、一口にデジタル系企業といっても、業態は様々です。
ゲーム・エンターテイメント系の企業もあれば、エムスリーやエスエムエスのように、社会課題の解決にインパクトを与えるビジネスや、FacebookやNetflix、楽天、カカクコムのように、日常生活に深く入り込んでいるビジネスも多数あります。

ポストコンサルがデジタル系企業に転職する魅力

昨今のデジタル系企業は、大手企業と比べても遜色ない年収を支払えるまでに成長しており、ポストコンサルにとっても十分な収入が見込まれます。
特に外資系の大手デジタル系企業は、他業界の大手企業やコンサルティングファームと比較しても、非常に高い年収となっています。

また、デジタル系企業は、既存のビジネスでは困難であった、社会課題を解決する事業を展開する企業も少なくありません。
医療問題、少子高齢化問題、教育問題、地方創生などのテーマに取り組み、社会をより良くしていくことは、大きなやりがいにつながることでしょう。

さらに、ネットビジネスの事業経験を積むことによって、ネクストキャリアの幅も広がります。
インターネット業界の成長によって、業界内における転職機会の増加が見込まれています。
既存業界においても、eマーケティングや新規事業などでネットビジネス経験者が求められており、人材市場では引く手あまたといえます。
デジタル系企業の幹部を経て、不動産、飲食、アパレルなど異業界企業の社長や経営幹部として抜擢されるケースは多数見られます。
ネットビジネスの経験を活かして起業というキャリアを選びやすくなることも魅力の一つでしょう。

なお、近年のデジタル系企業は、立ち上げ当初から世界進出を目指す会社も少なくありません。
海外で働く機会も生まれており、グローバル志向のポストコンサルにとっては、やりがいある職場環境となっています。

ポストコンサルがデジタル系企業に転職する際の留意点

次々に新しいビジネスモデルが登場するインターネット業界において、入社した企業の成長の持続性は不透明です。
企業成長の持続可能性を見極めることは、ベンチャー投資のプロであるキャピタリストでさえも困難であり、転職時の留意点となります。
AmazonやGoogleのような強力なデジタル系企業と競合するため、メガベンチャーといわれる日本の大手デジタル系企業に入社する場合でも、同様の問題を抱えます。
しかしながら、ネットビジネス経験者は市場価値が大変高いため、過度にリスクと見立てる必要はないでしょう。

また、デジタル系企業では社長が創業者かつオーナーであるケースが多く、彼らの意向に沿った行動が求められる局面もあります。
オーナー系企業と同様に、社内政治に巻き込まれると居場所を失うリスクがあるため、人間関係への配慮も必要です。

デジタル系企業のポストコンサル採用傾向

デジタル系企業では、経営企画部門、マーケティング部門、事業開発部門、人事部門など、様々なポジションでポストコンサルを積極採用しています。
これらのポジションには、ITコンサルタントやSEのようにシステム系の専門知識は必要ありません。

また、ソフトバンク、楽天に代表されるような資金力のある企業は、企業合併や買収を積極的に行っており、M&A業務に精通した財務系コンサルタント(FAS)出身者や投資銀行出身者を採用しています。
さらには買収した事業の経営を担うポジションにもポストコンサルを求めています。