外資系企業へのポストコンサル転職[徹底解説]
ポストコンサルの転職先としての外資系企業
一般的に外資系企業とは、海外にヘッドクォーター(本社)を置く企業が、日本に設立した企業のことです。
外資系企業は、ポストコンサルの転職先としてメジャーなキャリアパスの一つです。
具体的には、MSD、ファイザー、グラクソ・スミスクラインなどの製薬会社、SAP、Apple、NetflixなどのIT関連企業、P&G、ウォルト・ディズニー、LVMH、ケリング、メットライフ生命などが代表的な外資系企業として挙げられます。
もともと中途採用に積極的な外資系企業は、コンサルティングファームに対してプロジェクトを継続発注している企業も多いことから、コンサルタントの活用に理解があります。
そのため、ポストコンサルを受け容れる土壌があり、経営企画部門、マーケティング部門、人事部門、財務部門など、様々な部門でポストコンサルを採用しています。
従来、ポストコンサルに人気のある応募先は、高齢化を背景として安定的な経営が行われており、年収水準も高い医療・ヘルスケア業界の外資系企業です。
また、IT・インターネットの発達によって更なる飛躍を遂げる外資系IT関連企業が、年収水準も高く、ポストコンサルの転職先として大きな注目を集めるようになっています。
ポストコンサルが外資系企業へ転職する魅力
外資系企業への転職において、給与水準の高さは大きな魅力の一つです。
30代で日本オフィスのマネージャー/ディレクターレベルに就いて、年収1,200万~2,000万円となるケースがよく見られます。
また、40代で役員に就いて、年収が数千万円となるケースも珍しくありません。
実力次第では年齢に縛られることなく、意欲的に上位ポジションを狙うチャンスもあります。
一般的に外資系企業では日系大手企業に比べて、成果に応じた評価がなされ、その差も大きくつく傾向があります。
そのため、若くても高いポジションに昇格し、高い年収を得られる可能性があります。
また、志望する職種で専門性を高められることも魅力の一つです。
職種別に採用・人材育成を行う企業が多いため、ゼネラリストとして様々な職種をローテーションさせられることは少なく、一つの職種で腰を据えて業務に専念することが可能です。
結果として、人材市場で比較優位となる専門性の形成につながります。
ポストコンサルが外資系企業へ転職する際の留意点
外資系事業会社の中には、日本オフィス側で意思決定できる自由度が小さい会社や、ビジネスの打ち手が限定されるという会社もあります。
特に、グローバル市場における日本市場の存在感が弱まる中で、本社やアジアパシフィックを統括するオフィスが重要な意思決定を行うケースが増えています。
一般的に、外資系企業の日本オフィスの規模はそれほど大きくないため、国内でのマネジメントポジションは限定されます。
そのため、40代で日本オフィスの代表に準ずるポジションまで昇格した後、国内でのキャリアは頭打ちとなってしまうケースが少なくありません。
一方、中華圏の市場が拡大する中、同地域の出身者が本社やアジアパシフィックにおけるマネジメントポジションに抜擢される傾向が強まっており、グローバルでのキャリア形成は決して容易ではありません。
また当然のこととはいえ、外資系事業会社ではハイレベルな英語力が求められる点にも留意が必要です。
外資系企業では、本国のエグゼクティブから高い評価を受けることが、社内のキャリアを形成する上でとても重要な要素となります。
そのため、外資系企業へ転職する場合には、高度な水準の英語力を身につけておくことが大切なのです。
ポストコンサルから外資系企業へ転職する際は、幅広い業界へ転身できる可能性が高いといえるでしょう。
しかしながら、事業会社でのキャリアを積み重ねていくと、業界経験がネクストキャリアに影響するようになっていきます。
そのため、自身の志向にフィットした業界を慎重に選ぶ必要があります。
外資系企業のポストコンサル採用傾向
応募する会社やポジションによって選考方法は異なりますが、一般的に、外資系事業会社の選考では3回程度の面接が行われています。
また、英語面接を行う会社も見られます。
年齢が若いポストコンサルは、応募先企業の業界経験やプロジェクト経験を問わず、ポテンシャル採用される傾向があります。
一方、シニアクラスのポストコンサルには、当該業界のプロジェクト経験や知識などが求められるようになります。
なお、魅力的なポジションに対しては、ライバルとなる他のポストコンサルからも多くの応募がありますので、志望動機や自己PRなどの選考対策も大切です。