憧れのBCGへの転職 ~3年越しのリベンジ果たす~
Kさん 28歳 (男性) 有名国立大院卒
日系大手損害保険会社 ⇒ ボストンコンサルティンググループ
戦略コンサルへの転職活動全般について
新卒就職活動時からのあこがれで、第一志望であったBCG(ボストン コンサルティング グループ)への転職が決まった。悲願とも言えるこの結果をつかみ取ることができた過程を振り返ることで、同じような希望を持つ方の参考になればと思う。
転職活動の成否を決める3つの観点・エージェント選びの大切さ
振り返ってみると、戦略コンサルティング業界への転職の成否を左右するのは、自分の実力・能力が5割、「どの人材会社の誰にお願いするか」が3割、運が2割であると思う。
実に3割を占める「どのエージェントを選ぶか」であるが、そのエージェントは下記の4点の側面を担ってくれるかどうかが重要だと感じている。
- (1)適切な情報を提供してくれるアドバイザーの側面
- (2)書類・面接対策をしてくれるコーチの側面
- (3)最適なスケジュール調整を行ってくれるセクレタリーの側面
- (4)不安や迷いを解消してくれるセラピストの側面
私は自分にとって最適、そして最高のエージェントに出会うことができたことが、今回の最高の結果を収めることに大きく寄与していると考えている。
以下に私の体験を記すので、読者の皆様の転職決意固め、エージェント選び、各種対策に役立てば幸いである。
【未経験でBCGへ転職が決まるまで】新卒時の就職活動、前職、志望動機について
新卒の就職活動時から戦略コンサルティング業界が第一志望だった。自分の強みを余すところなく活かせること、困難に直面している人のために働く仕事であること、自身の付加価値を短期間で飛躍的に高められることが理由であった。
理由は割愛するが、中でもBCGが第一志望で、新卒時には最終JOB選考に参加したが不採用だった。合格者との実力の差がはっきり感じ取られ、それまでの人生の中で最も悔しい経験であった。
結局どのファームからも内定をもらえず、悩み抜いた末、日系大手損害保険会社に入社することにした。
保険会社ではアクチュアリーを目指しつつ商品開発に従事したが、その間も戦略ファームこそが自分を最も活かすことができる場であるとの思いは褪せず、3年間の勤務を経て、新卒時のリベンジに挑むことにした。
【リベンジでBCGを目指して】実際の転職活動
転職活動の各フェイズで私が考えていたこと、コンコードエグゼクティブグループ(以下、コンコード)からのアドバイスについて記載したい。
1. コンコードに転職支援をお願いした理由
コンサルティング業界への転職を考えている私に、知人がコンコードを紹介してくれたのがきっかけだった。
「まずは一度お話を」ということで、初回面談にて自身の新卒就職活動時からの思いや将来のビジョンを必死に語った。
私は、もし転職が上手く行かなければ、これっきりで戦略コンサルタントになることを諦める決意だった。故に、今回の転職活動を納得感あるものにしたい。多少合理性を欠いてでも、たとえ転職成功確率が落ちてでも、自身の納得感を最優先したい。そう伝えると、担当コンサルタントは自分の意見を押しつけることなく、私の思いを尊重する返答をしてくれた。
彼は経験豊富・百戦錬磨のエージェントではなかったろうが、私と一緒に自分も成長しようという意志が感じられ、この人を信じ、一世一代の大勝負のパートナーになってもらおうと決意した。
2. 戦略コンサルに特化した書類・面接準備
前職は、自分の成果を明確に数字で示すことが難しい仕事であったため、職務経歴書作成が最も大変だった。
実はそれまで自分の文章作成能力に自信を持っていたのだが、コンコードの皆様にアドバイスいただく中で、いかに自分の文章が独りよがりで理解しがたい物であるかを痛感した。何度も何度も推敲を重ね、完成まで実に3週間を費やした。
結果、総合ファーム等では6割程度、外資系戦略ファームではほぼ全社書類通過できた。当時は外資系戦略ファームの書類通過率の高さに自分でも驚いたが、今振り返ってみると外資系戦略ファームの方が多様なバックグラウンドを持った尖った人材を受け入れる素地があるのだと理解できる。
その後は、面接対策・ケース対策を行った。面接対策ではコンコードに良い点・改善すべき点を指摘いただいた。特に、今まで自分では全く意識していなかった癖を指摘いただいたのは非常にためになった。おかげで本番の面接ではその悪い癖が全く出なかった。
また、戦略ファーム出身のキャリアコンサルタントの方との面談をアレンジいただき、その面談で各ファームの特徴をしっかり把握できた。
ケース対策では、同じく戦略ファーム出身の方から、面接官にささるノウハウを教えていただいた。
このように、担当コンサルタント自身が自分の能力・経験が十分でない領域を正直に打ち明け、周りからのサポートを得る点もとても好感が持てた。(もちろん、コンコードに所属する経験豊富な人材あっての話である。)
3. スケジュール調整
転職エージェントにお願いする一番のメリットがこれであろう。
多忙な社会人が、業務をこなしつつ、応募先企業とメールでやりとりし、第一志望の会社で面接慣れ・ケース対応のピークが来るように全体最適を考えながら戦略的にスケジュール調整を行う。不可能ではないにしても、そんなところに脳のメモリ、キャパシティを浪費するのは好ましくないと思う。
また、応募者自身が「他社で内定が出ているので選考を早めて下さい」と応募先に言うのは非常にリスキーだが、エージェント経由で「○○様は御社を非常に強く志望していますが、既に他社から内定が出ており回答期限が迫っています」と伝えてもらうと、多くの会社がすぐに面接を組んでくれた。これには非常に助けられた。転職エージェントの、応募者と企業との潤滑油としての機能は転職活動に欠かせない。
4. 面接
面接では、常に次の3つのことを意識していた。
・面接を楽しむ(厳しい突っ込みも「私の能力を引き出そうとしてくれている」と解釈)
・物事を冷静に客観的に考え、想いを熱く伝える
・どんなに疲弊していても口角を上げる
戦略ファーム面接通過のための最低限の素養と、志望動機等のしっかりした下準備さえあれば、最終的にオファーをもらえるかどうかの鍵はこの3点に集約されるのではないかと思う。
転職活動を行っていると、誰しも壁にぶち当たり、言いようのない不安に襲われることがある。例えば、「面接官が一度もニコリともせず、ほとんど私を見ることなく、逆質問タイムもなし、30分の予定のところ15分で面接終了」という非常に心乱される面接もあった。
そんなとき、コンコードから面接官の意図や気持ちの切替え方をアドバイスいただき、まるで私の精神安定剤のように感じた。(結局はその面接も通過していた。)
「自分の抱えている不安を最も理解してくれる人物が転職エージェントである」と言い切れるほど信頼のおけるエージェントに出会えたことが転職活動における私の最大の幸運であったように思う。
5. 内定
結果的に、多くのコンサルティングファームからオファーを頂くことができた。しかも思惑通り、志望度が高い企業ほど遅いタイミングでオファーを頂けたため、1つ目のオファー獲得後、一度もオファーを切らすことがなかった。コンコードの綿密なスケジュール調整あっての結果である。
結局、第一志望であるBCGからオファーを頂いた時点で転職活動を終えた。まさか本当に新卒時の第一志望にリベンジできるとは思っておらず、万感胸に迫る思いであった。
6. BCGへ内定後
英語力に不安があったため、入社を遅くしてもらい2ヶ月間カナダに語学留学した。
また、内定先からの課題図書や推薦図書を濫読し、集中的にインプットを行った。
一般に外資系戦略コンサルティングファームでの平均在籍期間は2~3年と非常に短いため、私も再度転職活動を行うことがあるかもしれない。その際には真っ先にコンコードに相談に行くことは間違いない。
余談であるが、担当コンサルタントとは年齢が近く、共通の友人がおり、何より私が彼の人間性に多大なる信頼を置いているため、転職活動後は友人としてプライベートで懇意にさせてもらっている。