先端・専門領域系コンサルへの転職[徹底解説]
先端・専門領域系コンサルティングファームとは?
先端・専門領域系コンサルティングファームは、特定業務や特定業界に高い専門性を持ち、その領域に特化したコンサルティングサービスを提供しているプロフェッショナルファームです。
製薬・医療機器業界特化、エネルギー業界特化、ハイテク業界特化、農業分野特化など業界に特化したファームのみならず、リクスマネジメントやコスト削減支援などの領域に特化するファーム、さらには知的資本領域特化、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域特化などの先端的なテーマに対して意欲的に取り組むファームも登場しています。
ただし、ビジネスが拡大する中、当初特化していた領域から事業領域を広げるケースもあり、中堅規模の戦略系コンサル、中堅規模の業務・IT系コンサルとして分類する方が適切な場合もあります。
先端・専門領域系コンサルティングファーム(例)
デジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティング
AI・先進技術の動向調査・分析、AI・先進技術に関するスタートアップとのアライアンス推進、新規事業戦略策定に関するコンサルティングなどを展開しています。
農業コンサルティング
農業分野へ参入を検討する大手企業の新事業創出支援、農業企業への経営コンサルティング、農業関連企業のデューデリジェンス等のプロジェクトを行なっています。
エネルギー業界コンサルティング
電力やガスなどのエネルギー業界向けの経営コンサルティング、エネルギー業界へ参入する大手企業の新規事業立ち上げなどを支援しています。
製造業コンサルティング
精密機器や機械などを扱うメーカーを支援するコンサルティングファーム。多数のエンジニア出身者を擁し、設計・開発のプロセス改善や海外展開プロジェクトなど、製造業が抱える課題を幅広く解決します。
先端・専門領域系コンサルに求められる人材要件
先端・専門領域系コンサルティングファームの選考は、一般的に、専門領域に近い職務経験やアカデミックバックグラウンドが重視される傾向があります。
例えば、製造業コンサルティングファームでは、エンジニア、製造業出身者、理系出身者が好まれ、製薬・医療機器業界コンサルティングファームでは、製薬業界出身者や薬学部出身者が好まれます。
また、他のコンサルティングファームの出身者については、専門領域が異なっていても、積極的に採用される傾向があります。
ただし、コンサルティングファームによって採用要件は大きく異なります。
出身業界を問わず、20代~30代の有名大学出身者を中心に、ポテンシャル採用を行なっているケースも見受けられます。
そのため、応募にあたっては、各社ごとの人材要件の詳細を確認することが大切です。
先端・専門領域系コンサルの選考プロセス
先端・専門領域系コンサルの選考プロセス1:書類選考
履歴書および職務経歴書によって選考が行われています。志望動機書が求められることも多いのも特徴です。
各ファームがユニークなサービスを展開しているため、その仕事内容をよく理解した上で、書類を作成する必要があります。
先端・専門領域系コンサルの選考プロセス2:筆記試験
先端領域・専門領域コンサルティングファームの選考では、筆記試験はあまり行われません。但し、一部のファームでは、論理的思考能力を測る筆記試験を課しています。
先端・専門領域系コンサルの選考プロセス3:面接
通常、3〜4名程度の面接官と1対1の面接が行われます。ケースインタビューを課すファームも一部見られます。また、特定領域で専門性を高めていくことになるため、他のコンサルティングファーム以上に「仕事内容への熱意」が求められる傾向があります。各ファームがユニークな事業展開をしているため、それをよく理解した上で志望理由を話せるように準備しておくことも大切です。
先端・専門領域系コンサル出身者のネクストキャリア
先端・専門領域系コンサルティングファーム出身者のネクストキャリアでは、他のコンサルティングファームへの転職や、専門性を活かした事業会社への転職などが見られます。
総合系コンサルティングファームやシンクタンク系コンサルティングファームでは、製造業特化の部門やエネルギー業界特化の部門などがあり、専門性を活かして該当部門に転職するケースが多く見られます。
また、コンサルティング経験が評価されるため、他領域のコンサルティングファームへの転職も可能です。年齢が若ければ、戦略系、業務・IT系、財務系、シンクタンク系など、実に幅広いオプションがあります。
事業会社への転職では、専門とする業界への転職や、外資系事業会社、大手日系事業会社内の専門部署への転職が主流となります。
具体的には、エネルギー業界コンサルからエネルギーベンチャーの経営幹部への転職、リスクマネジメントコンサルから外資系事業会社のリスクマネジメント部門への転職といった例が見られます。